2020-01-01から1年間の記事一覧

ニール・ヤングに癒される

Neil Young On The Beach このアルバムはニール本人がCD化を拒んできたとされる。たしかに声に元気がない。取り立てて名曲と呼べるような曲があるわけでもない。でも、だからこそ愛着がわくのかもしれない。 こんな音楽の数々に救われて生きてきた。これから…

ナチュラルで素直なチェロの響き

竹内結子ショックが尾を引いている。深い闇があるような気がしてならない。不可解すぎてネットでは他殺説も出ている。薬物による事故の可能性が高いのではないかと思うが、それならなぜ自殺扱いにしなければならないのかという問題が浮上する。 けっして真相…

哀悼 竹内結子

朝、衝撃的なニュースが飛び込んできた。 いったい何があったのだろう。どこかしらエキセントリックな部分がありそうだと思っていたが、自殺するというのは尋常じゃない。ましてや母親が幼い子供を遺して死を選ぶというのは不自然だ。人の心の闇はわからない…

黒部の秋

秋晴れの4連休はどこも大混雑だった模様。雷鳥沢キャンプ場ではトイレ待ちの大行列が出来てSNSで話題になっていた。キャンプ場で何が嫌かって、あれだけはほんとうに避けたい。とくに雷鳥沢は、隠れる場所もないので絶望的な気分になる。今回そんな思いをす…

ソウルフードとしての富山ブラック

富山市の繁華街、西町にその店はある。西町大喜本店。勝手口のような入口を恐るおそる開けると、窓のない穴倉のような店内に背中合わせにカウンターが並んでいる。ここは富山市民なら知らない人はいない(と思われる)元祖富山ブラックの店だ。メニューはい…

通俗性を失ってはいけない

marc copland both/and マーク・コープランドは比較的好きなピアニストではあるものの、この作品は彼のよろしくない部分が前面に出た作品ではないだろうか。 ランディ・ブレッカーとの相性も良いとは言えないし、耽美派ともいわれる不安定さがどうにも気持ち…

しぶそば

yahooニュースで渋谷駅の立食い蕎麦店「本家しぶそば」が閉店したことを知った。再開発で来年3月に東急東横店が解体されることが決まっていたが、1か月前に閉店が決まったというから、コロナの影響が大きかったことは明らかだ。 この店は井の頭線からJRに乗…

規則のあるロマンティシズム

9月15日はビル・エヴァンスの命日。亡くなったのが1980年だから、今年で没後40年ということになる。 51年というエヴァンスの短い生涯を見たとき、わずかな残り火もなく燃え尽きたように感じる。晩年は年齢以上に年老いて見え、予期された死という印象すらあ…

小仏城山のかき氷

朝7時過ぎのバス停には長い行列ができている。3密なんてどこへやら、バスは超満員で小仏への細い道を登っていく。影信山から小仏城山、高尾山へ向かうルートは初めてだ。 城山山頂のかき氷を楽しみにゆっくり歩き出す。杉木立のなかを登り詰め1時間ほどで山…

冷凍食品の実力に思う

コロナで昼に家で食事することが多くなった。カップ麺はなるべく避けて、蕎麦を茹でて豆腐や竹輪など一品添える。そんな質素な食事で十分。 蕎麦に飽きたら冷凍食品が簡単でいい。チャーハン、パスタからエスニックまであって、どれも美味しい。なかでも冷凍…

高カロリーのジョニー・グリフィンを聴くなら

どうしても苦手なミュージシャンというのが何人かいる。その一人がジョニー・グリフィンだ。この人のウネウネしながら上にいったり下にいったりせわしないアドリブラインには魅力を感じない。『ケリーダンサーズ』は抑え目でかつ名曲揃いだが、それでもカロ…

Amazonのない生活

Amazonを使わないようになって、もうすぐ1か月になる。欲しいものをすぐに入手出来ないのはちょっと辛いが、しばらく我慢していれば欲しくなくなることが多い。いかにムダな買い物をしていたことか、反省している。 欲しくなったらポチッとする、わからない…

老ドラマーが刻むビート

Albert tootie Heath Philadelphia Beet いきなり出て来るチンチキ、チンチキ、チンチキというシンバル音が気持ちいい。 イーサン・アイヴァーソンのピアノを聴こうと入手したのだけれど、選曲の良さと編曲の妙、キレの良いビートがジワジワと効いてきてスル…

浄化作用を求めて

John Coltrane Stardust あまりに酷い政治状況にうんざりして、TVも見たくなくなった。 こんなときは久しぶりにコルトレーンを聴きたくなる。implus盤の鬱陶しいほどの生真面目さを浴びて、耐え難い政治の世界から思い切り離れるのもいいけれど、プレスティ…

政権を2度投げ出した男

病気再発が本当かどうかすら、わからないではないか。これだけウソをつき続けてきた男の言う辞任の弁を額面通り受け取るほうがどうかしている。 都合が悪くなれば逃げ出すのは、子どもの頃から染み付いた手法。2度も投げ出した男として歴史に刻まれるだけだ。

さあ、大掃除をしよう。

安倍政権がようやく終わりを迎えた。 株価のつり上げと円安誘導による経済政策まではともかく、イスラム国事件への対応あたりから強権ぶりが目立ちはじめ、凶悪度を増していった。 強行採決の連続、綻びを繕うためだけの数々の無意味な閣議決定。公文書改ざ…

禁Amazonで、フレドリク・クロンクヴィスト

これまでAmazonで海外の業者に注文することが多かったのだけれど、コロナの影響で届くのがかなり遅れたり届かなかったりが続いたので、このごろは国内業者に注文するよう心がけていた。 ところが国内業者は価格が高い。ディスクユニオンなら店舗で直接購入し…

レスター・ボウイと清志郎

lester bowie's brass fantasy when the spirit returns ポップで楽しいブラスファンタジー。ドレフェスレーベルに遺したこのアルバムは、ECMやDIWの諸作より力が抜けていて最初から最後まで楽しめる。レスターボウイはディスクユニオンではトランペットのコ…

大場冨生と帰省出来なかった夏休み

帰省時に土産を買いに百貨店に立ち寄ると、哀感漂う版画のポストカードが土産として販売されている。作家の名前は大場冨生。郷里の版画家だ。この作家を知ったのはバブルの頃だから、もう30年ほど前になる。以来、小さな絵本のような画集などを3冊手に入れて…

五色ヶ原

今年は帰省を断念。せめて温泉にでも行きたいところだが、東京から宿泊を予約するのは気が引ける。 そうなると、やはりテントで山に行くしかない。自粛警察に逮捕されないことを願って、五色ヶ原に出かけることにした。朝、室堂を出発したときは曇天だったが…

長崎平和祈念像への違和感

長崎平和公園の巨大な像については、子供のころから違和感を感じていた。力士のような肉体が平和祈念のモチーフとしてふさわしいとは思えないし、奇妙な顔とポーズも意味不明で気持ち悪い。芸術作品とは言えない醜悪さだ。いったいどうして、誰がこんなもの…

日野元彦の魂

日野元彦sextet Tac Tic 日野元彦が亡くなって20年が経った。彼の遺した音源を聴いていると、いまさらながら53歳という若さで亡くなったことを残念に思う。 若手ミュージシャンを揃えたこの作品は、テナー、アルト、トランペットの3管でスリリングで切れ味の…

バカにつける薬

大阪の吉村知事が「ウソのような本当の話」として、イソジンでコロナに打ち勝つなどという、いい加減なことをドヤ顔で発表して失笑を買った。 3月の連休の際には、大阪と兵庫の往来をしてはいけないと宣言し、兵庫県知事とやりあったこともあった。発言の正…

倶会一処

8月6日が近づきテレビで広島の墓地の映像が流れていた。その光景を見ていて、多くの墓石に同じ文字が刻まれていることに気がついた。「倶会一処」という言葉で「くえいっしよ」と読むらしい。 Wikipediaでは、次のような解説がある。 「浄土真宗では、念仏の…

商売っ気のない人

Dave Holland Extensions デイヴ・ホランドのリーダー作はとっつきにくいものばかり。売れる作品をつくろうなどという気はサラサラない。ジャズはそもそも商業主義に背を向けている面があるが、なかでもデイヴ・ホランドは非商業主義的だ。 ジャズ界随一の硬…

昭和の哀感

1970年代の日本のジャズの熱気を受け継ぎ、新たな創造を行うことを謳ってスタートしたDays Of Delight レーベル。第一弾の土岐英文『Black Eyes』は期待どおりの力作だった。第2弾として昨年発売されたのが、峰厚介のワンホーンカルテットによる『Bamboo Gro…

その先の日本へ。

先週末、かみさんが「尾瀬のニッコウキスゲを見たい」といい出した。 おいおい、感染者が増えているときにGO TOキャンペーンはありえないと言っていたじゃないの。日帰りで行くとなると朝4時頃には家を出ないといけないぞ。そもそも雨予報だし‥。 長年の付き…

梅雨明けを待ちわびて

梅雨がなかなか明けてくれない。夏に日差しがないと作物の出来が良くないし、遊びにも行けない。ウイルスは飛散しにくいし、外出も控える人が多くなるので感染拡大防止には良いのだろうけれど、これだけ日差しがない日が続くと気が沈む。あと1週間ぐらいでス…

弛緩と腐敗

自殺した近畿財務局職員の妻が国と理財局長を提訴した裁判がはじまった。テレビがいっせいに公判開始を報じたのは、異例のことではないかと思う。35万という数の署名がメディアを動かしたのであって、画期的なことだと思う。 森友問題の経緯を振り返る映像を…

五十嵐一生の現在地

五十嵐一生 Ballads of sullen horn man 五十嵐一生は卓越した技術と美しい音色、現代的なアドリブフレーズ、すべてを兼ね備えたトランペッターとしてシーンに登場した。テナーの竹内直とのフロントラインは、まるで「美女と野獣」のように対照的で魅力に溢…