2021-01-01から1年間の記事一覧

野外ジャズフェスよ、もう一度

select live saxophone workshop コロナ禍で終わった2021年。せめてCDでライブの良さを思い出したい。 このアルバムはあまり名盤扱いされることはないけれど、演奏も観客の反応も素晴らしい。「The Four Sleepers」はテーマが出てきた瞬間に鳥肌が立ってしま…

10年ぶりの再訪2

新潟三条の温泉宿、嵐渓荘を訪ねた。この宿に泊まるのは、2012年の1月以来、約10年ぶりだ。 関越道を三条・燕ICで下りて宿へ向かう。一度通っているはずだが、見覚えのない風景が続く。前回来たときも雪だったとかみさんが言う。色のない雪景色は記憶に残り…

トイレ難民をなくそう

今日は有馬記念だけれど、運動不足解消を兼ねて新宿に出かけてみた。リアルタイムで有馬記念を見ないのは、競馬を始めてからは初めてのこと。競馬場に行けないことで、どんどん競馬から遠ざかっている。年内最後の週末、街はすっかり人出が戻っていた。マス…

ビル・エヴァンスとミシェル・ルグラン

コロナ禍ももうすぐ2年になる。手持ちの仕事も片付きすっかり暇になった。テレワークで楽させてもらっているものの、人と接することがなく、退屈かつ張り合いもない。なによりも、かみさんが不在なのがつまらない。これから先、楽しく過ごすには、どうするの…

カルチャーとしての東急ハンズ

東急ハンズがDIYのカインズに買収されるという。渋谷パルコのB1Fにあったパルコブックセンターがなくなったのに続いて、ひとつの時代が終わったことを感じさせられる。 ハンズとパルコ、そして宇田川町にあったタワーレコードが渋谷の若者文化の拠点だった時…

新生ブルーノートの隠れ名盤

New York Stories Vol.1 このアルバム、ずいぶん前に処分してしまい、ちょっと後悔していた。 今から見ると超豪華メンバーだが、リーダーはジャズ畑ではないギタリストだし、ピアノは全くの無名。1992年の発売当時、ジョシュア・レッドマンは初リーダー作の…

what's going on

公文書改竄をめぐる訴訟で国が請求を認め裁判終結になるという。裁判を通じての真相究明を避けるために、税金でカタをつけてしまおうということらしい。かたや安倍晋三は派閥の領袖に就き、反中国の怪気炎を上げている。what's going on いったいこの国はど…

市田柿づくり

たいして運動していないのに、なぜか結構疲れる。単純作業の合間につまみ食いする柿が美味しい。

追悼 バリー・ハリス

バリー・ハリスが亡くなった。91歳、大往生といえるだろう。この人ほどバップピアノの魅力を体現したピアニストはいない。まさに「いぶし銀」という言葉がぴったりだった。 バリー・ハリスのピアノの重さ、無骨さには、バップピアノが背負っている「業」のよ…

ワンアンドオンリー

竹内直 Rapture クリフ・ジョーダンの『In The World』を苦労して入手し、がっかりした人は少なくないと思う。1曲目の「VIENNA」のテーマの哀愁と締まりなくダラダラ続くソロをどう評価するか次第だが、自分は受け付けなかった。一度針を落としただけで、そ…

等身大のケニー・ドーハム

kenny dorham short story 12月5日はケニー・ドーハムの命日というで、これを取り出してみた。 ケニー・ドーハムは、代表作と言われる作品がどれもコンセプトが先に立っていて、どこか無理をしているように感じてしまう。その点このアルバムは、欧州のトップ…

さよなら盛岡

実家を処分することが決まった。いずれ処分せざるを得ないとしても、このタイミングではないと思っていた。数ヶ月後には他人が住むと思うと、更地にしてくれたほうが良かった。 もう行くことはないだろう。さよさら盛岡。

ヨタム・シルバースタインと無国籍化するジャズ

yotam silberstein resonance Dr.ロニー・スミスのアルバムでジョナサン・クライスバーグのギターが最高だったので、彼の旧作も含めてギターアルバムを集中的に聴いていた。 見直したのがこれ。ヨタム・シルバースタインの2010年発表の3枚目のリーダー作。ゲ…

かっこいい老人になりたいものだ

Dr.Lonnie Smith Breathe 今春発売時にディスクユニオンJazz Tokyoの店内で流れていたのを聴いて入手しようと決めていた。国内盤を中古で探していたがなかなか出ない。そうこうしていると、9月にロニー・スミスの訃報が届いてしまった。 結局、輸入盤をAmazo…

TV観戦のジャパンカップ

コロナ禍のなかで誕生した無敗の三冠馬コントレイル。今年に入って勝てず、成長力がないのではと不安視する声もあったが引退レースで圧勝、有終の美を飾った。ゴール後の福永の映像からは、ジョッキー自身が感動している様子と安堵感が伝わってきて感動して…

寄る辺なき抒情

FRANCO AMBROSETTI Lost Within You バラードアルバムだが甘さに流れず、ゆったりしたテンポが続いても退屈さはまったくない。アドリブを競うわけではなく、グループとしての表現を志すわけでもない。演奏はゆるやかに流れ、そこはかとなく欧州の香りが漂う…

地検特捜部の狙い

国と大阪府の支援を受けて新型コロナの国産ワクチン開発していたアンジェスという創薬ベンチャーが新薬開発に頓挫している。この会社には国から93億8000万円という助成金が投入されており、「できませんでした」では許されない。 アンジェス創業者の森下竜一…

ヴィレッジ・ヴァンガードよ、永遠なれ

NHKスペシャル「この素晴らしき世界 分断と闘ったジャズの聖地」という番組を見た。地下鉄で襲われ重傷を負ったニューヨーク在住の日本人ピアニスト、海野雅威が再びニューヨークのステージに立つまでの様子や、コロナで休業を余儀なくされたヴィレッジ・ヴ…

プレスティッジのデクスター・ゴードン

dexter gordon the tower of power 伊那谷に農作業を手伝いにきたものの、1日りんごの積み下ろし作業をやったら腰に来てしまった。やはり肉体労働は慣れないと厳しい。情けないがギックリ腰気味ということで今日は休ませてもらった。暇つぶしに地元にあるジ…

縄文の世界

縄文時代はわからないことが多いだけに想像力を掻き立てられる。土偶はいったい何のためにつくり、発掘されたときには、なぜ割られているのか? 火炎土器の装飾はどのような意味があるのかー。縄文の世界に触れてみることは、既存の価値観から解放されて自由…

面構え

立憲民主党の代表選の候補者が出揃った。正直、各候補者の考え方にどのような違いがあるのか、よくわからないし、党員じゃないので投票権があるわけではないが、行方は気にかかる。こういうときには見た目の印象が大きく左右する。泉健太は面構えが自民党っ…

プリミティブなジャズの可能性

steve coleman genesis & the opening of the way 大衆的人気を獲得することには成功していないものの、スティーヴ・コールマンはパーカー〜ドルフィー〜オーネットというジャズの革新性を受け継ぐ偉大なイノベーターであることは間違いない。音の艶っぽさは…

ハンプトン・ホーズの日

1977年11月13日、ハンプトン・ホーズは48歳の若さでこの世を去った。ウィキペディアによると、2004年にロサンゼルス市議会は、命日の11月13日を「ハンプトン・ホーズの日」とする決議を行ったという。3枚の『The Trio 』シリーズ、なかでもVOL.1がピアノトリ…

水戸黄門のようなベイシー・サウンド

count basie kansas city shout パブロのカンザスシティシリーズは、スモールコンボでベイシーのピアノを聴きたいファンには嬉しい企画。さまざまな組み合わせでベイシーのピアノを楽しむことができる。この作品はちょっと手が伸びにくいが、バラエティに富…

小鹿田の里

録画していたNHK「美の壺』スペシャル 「日本の美・再発見〜民藝が遺した美しきモノ〜」を見た。6年前の再放送らしいけれど、訪ねた土地、馴染み深い店が次々と登場して嬉しくなった。 なかでも新たな驚きがあったのは小鹿田。かつて訪れたときに、なんだか…

おめでたい一日

コロナが一息ついたタイミングで姪の結婚式があった。挙式を企画したのが緊急事態宣言下だったこともあり、かなり規模を縮小したとのことだが、出席者は数十人規模。バブル後、ジミ婚どころか式を挙げない人も多くなったので、結婚式に出席するのはほんとう…

ハル・ウィルナーの仕事

kansas city original motion picture soundtrack ニーノ・ロータやクルト・ワイル、モンク、ミンガスへのトリビュートアルバムで有名なハル・ウィルナー。昨年春covid-19で64歳という若さで世を去った彼の素晴らしい仕事のひとつがこれ、ロバート・アルトマ…

エディ・ヘンダーソンに不良性があれば

bernie senensky quintet new horizons リーダーは初見のピアニスト。個性的ではないものの、軽やかなタッチで安定感のあるプレイを聴かせる。職人タイプのピアニストだ。 目当てはエディ・ヘンダーソン。リーダー作ではマイルスライクな面を強く感じさせる…

合理より道理

数年前から家訓に関心を持つようになった。企業の永続性を考えたときに、日本には昔から家訓があるじゃないかと思いはじめたのがきっかけだった。トヨタをはじめ、さまざまな企業がこぞって「○○ウェイ」を策定しだしたのは、2000年代に入ってからのこと。グ…

秋の日のため息

今日は衆院選の投票日。また絶望感を感じながらテレビを見ることになった。 これだけの悪政が続いても現政権が過半数をとるということは、なにはともあれ権力の側にいないと、得られるものがないと考える人が多いということだろうか。損得で物事を判断する人…