2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧

名盤か珍盤か

pepper adams encounter なぜここにズート・シムズとエルヴィンがいるんだろう。タイトルのencounterはペッパー・アダムスとエルヴィン、ペッパー・アダムスとズートの邂逅ということなのだろうけれど、結果的に共演することになったズートとエルヴィンの組…

9冠のフィナーレ、ジャパンカップ

現役最強の8冠馬に3冠馬2頭が挑戦したジャパンカップ。アーモンドアイが完勝して引退を飾った。これで9冠め、アイドルホースは伝説となった。 歴史的瞬間を現場で見れなかったのは残念だが、コロナだからこそ実現したレースでもある。 これぞgood raceという…

ジョージ・コールマンのこの一曲

George Coleman My Horns Of Plenty マイルスクインテットでは添え物のような印象しかなかったジョージ・コールマンだが、このアルバム収録の「My Romance」を聴くと、なんて素晴らしいテナーなんだろうと思う。ふくよかな音色で歌い上げるバラードは絶品。…

covid-19は変異している

大阪ではこの1ヵ月で41人が死亡、そのうち35人は重症に至る前の段階で亡くなっている。昨日は1日で12人が亡くなった。死に至るまでがこれまでとは違う。これは夏の東京・埼玉型ではなく、ウイルスがまた変異している可能性が高い。 今回は欧州型ではないかと…

プロ野球の格差拡大と教育

日本シリーズはソフトバンクの4連覇で終わった。『煙草と巨人ファンはやめられない」と思っていたものの、ずいぶん前に両方ともあっさりやめたので、この結果については何の感情もわかない。 それにしても2年連続日本シリーズ4連勝というのはちょっと異常事…

ツボを押さえたコルトレーン集

Jean Toussaint impressions of coltrane ジャズメッセンジャーズでは地味な脇役にすぎなかったジーン・トゥーサンだが、ここではコルトレーンフォロワーとして最良の仕事をしている。1曲目は『coltrane plays the blues』収録の名曲「Mr.Syms」。このゆった…

意外にもリバーサイドレーベルらしさが表れた1枚

手書き文字と色づかいが素敵で入手したリバーサイド盤。ジャケットデザインはポール・ベーコン。この人はブルーノートの10インチ盤のデザインも手がけている。ただブルーノートの10インチ盤のデザインは個人的にはあまり感心しない出来だ。ポール・ベーコン…

スローダウンしよう

三連休は父の17回忌で久しぶりに帰郷した。正月以来だからほぼ1年ぶりとなる。 時が経つのは早いもので、16年で変わったものもあればまったく変わらないものもある。その差が自分のなかで極端に映るのは何故なんだろうかと考える。きっと、変わらないことを…

記憶を失った町

高田松原津波復興祈念公園は3つの施設から成る。追悼・祈念施設、東日本大震災津波伝承館、道の駅だ。追悼・祈念施設は海に向かって道がまっすぐ伸び、途中に献花台があるだけだ。どこか広島の平和祈念公園を思わせる。モニュメントがなく、どこで追悼したら…

40年前のブラック・ライブズ・マター

21世紀になっても人種差別問題が消えないという現実は、人類の精神は進歩しないということを証明しているかのようだ。Black Lives Matter運動もそのうち沈静化し、また事件が発生して抗議活動が起きる、その繰り返しが無限ループのように続く。沖縄問題も同…

チェット・ベイカー晩年の安息

charlie haden silence チャーリー・ヘイデンのリーダー作だが、主役はもちろんチェット・ベイカー。 ここでのチェットは文句なく素晴らしい。録音はホテルから転落死する半年前の1987年11月。この時期はクスリで酩酊状態のまま録音されたアルバムもあるが、…

西海岸のB級名盤

マイクロソフトteamsを使ったリモートでの打ち合わせが増えたが、会社では周りの声が聞こえてしまうため、会議がやりにくい。畢竟、家でリモート会議をしてそのまま仕事することが多くなった。 テレワークをしていると、リビングと仕事部屋を行ったり来たり…

奥蓼科で日本再生を考えた

Go Toでどこも予約でいっぱいの週末。奥蓼科の渋・辰野館に空きがあるのを見つけ、久しぶりに訪ねてみた。 この宿には20年ぐらい前に一度泊まったことがある。山仲間と一緒だったのだが、なぜか風呂や部屋の記憶がほとんどない。そのころはまだ温泉に興味が…

アル・コーンの渋味

西海岸で活動する白人テナーというのはどうにも食指が動かない。アル・コーンも聴く気がしないミュージシャンだった。古臭そうだし風貌がオッサンくさい。アル&ズートでは、音が硬くてズートの引き立て役といったところだ。ところが、ある時期から、あまり個…

戸田ツトムとその時代

デザイナーの戸田ツトムが7月に亡くなっていたことを知った。 1980年代に現代思想の"ニューアカ"ブームとなっていた頃、戸田ツトムの知的でメカニカルなデザインはとにかくカッコ良かった。「イメージ」や「感性」という言葉を隠れ蓑にした緩いデザインを許…

マルグリュー・ミラーのしなやかさ

ジャズはおおよそ武骨な音楽だけれど、洗練されるにつれ、ビバップのようなエネルギーや熱気はすっかり失われてしまった。洗練されるということはそういうことで、何かを得れば何かを失う。 やはりモダンジャズ第一世代が亡くなったことが大きい。日本でいえ…

サブスク時代とコレクションする楽しみ

遅ればせながら、Bluetooth対応の小さなスピーカーを買ってきてspotifyを飛ばしてみた。 安い割に音もいい。なるほど近頃は音源をダウンロードして、こうやってBluetoothで飛ばして聴いているんだなぁと、改めて時代の変化を実感した。 こうなるとspotifyの…

トランプからバイデンのアメリカへ

米国大統領選はバイデンの勝利でようやく決着した。 大阪の住民投票といい、大接戦ながら2つとも良識派が制し、少し潮目が変わっている気配を感じる。コロナがなければ、大阪の住民投票もトランプも圧勝していた可能性が高い。コロナは間違いなく世界を変え…

晩秋の黒斑山

秋晴れの11月、浅間山の外輪山を歩きに行った。 御嶽、乗鞍、槍穂から後立山、妙高まで一望しながら登ると、1時間ちょっとで浅間がドーンと現れる。浅間山の特徴的な山肌を間近に見ることができて大迫力。今度はぜひ「ガトーショコラ」になった姿をみてみた…

イタリアジャズの隠れ名盤

ノスタルジックで愁いを含んだイタリア映画が好きだ。『ニューシネマパラダイス』を筆頭に、ヴィスコンティ、フェリーニ、ベルトリッチといった映画史を彩る巨匠たちの作品もけっして難解ではない。フランスなど他の欧州映画よりも日本では受け入れられてい…

中庸と凡庸のあいだ

Ron Carter The Bass And I スティーヴン・スコットは、マルグリュー・ミラーの後継者的な立ち位置のホープだった。デビューも早く、ロン・カーターやソニー・ロリンズのバンドメンバーとしてキャリアを重ねた。でも、マルグリュー・ミラーほどの評価を得る…

新宿Refrainの記憶

jazz seen ティル・ブレナーによるウィリアム・クラクストンのドキュメンタリー映画のサントラ。ティル・ブレナーのセンスが光る。さまざまなアーティストの演奏が編集されたかたちで聴けるのは楽しいし、ながら聴きにはちょうどいい。アート・テイタムやベ…

嵐フェスをみる。

国民的アイドルグループ、嵐が結成21周年の日に無観客ライブ配信を行った。2時間ほどのライブを2本。1本4800円だというから、2本で1万円近い。ビックリだが、ファンクラブ会員のかみさんに付き合って2本とも見てしまった。もうすぐ活動休止となるので、かみ…

維新の会、落日の始まり

2万票弱の差で維新の会の謀略が否決された。この構想が実現すれば大阪市がなくなるということが知れ渡り、維新の会の胡散臭さ、体質の危険性に無党派層が気がつきはじめた結果といえる。地道に辻説法を続けた山本太郎の力を最大限に評価しなければならない。…