2022-06-01から1ヶ月間の記事一覧

シンプルライフ

中央アルプスを望む眺めのいい高台の土地が見つかった。空木から南駒ヶ岳へ続く山容が美しい。隣地との関係で少し調整が必要だが、ここに家を建てることにした。 土地が決まれば家づくりが本格的に始まる。新しい土地で暮らす日も近い。無駄なものを削ぎ落と…

追悼 小田嶋隆

コラムニストの小田嶋隆が亡くなった。享年65。あまりにも若い。 この人を知ったのは比較的最近のこと。Twitterで流れてくるツイートがきっかけでファンになった。諧謔的でひねりの効いた文章はこれぞコラムというもので、この人の社会批評や政治批判ほど合…

ビリー・ホリディを聴きながら

the sound of jazz このアルバムはオムニバス盤でもコンピレーションでもなく、1957年のジャズシーンをとらえたテレビ番組のサウンドトラックだという。 編集が前面に立っているわけではないのだけれど、聴きごたえがあるのは、『ダウンビート』の編集者でジ…

クラウドファンディングがひらく可能性

伊藤新道復活プロジェクトに6月18日時点で730万円集まっていることに驚く。クラウドファンディングで一口5,000円からとなっており、1万円を寄付している人がいちばん多いのにも驚かされた。 以前なら新聞や雑誌で募るくらいしか方法はなく、時間もかかった。…

辺境から伝統を継ぐ者

giveton gelin true design バハマ出身のトランペッター、ギブトン・ジェリンのデビュー作。新人とあってヒップホップなどを取り入れたストリート系サウンドかと思いきや、オーソドックスな4ビートジャズ。 ネオハードバップの系譜につらなる都会的なサウン…

リスクとコスパ

なんとなく感じていたとはいえ、衝撃的なニュース。内閣府の調査の信頼度がどうなのかわからないけれど、これが実態だとすれば、少子化どころか、日本の人口減少は加速度的に進みそうだ。 リスクとコスパばかり考えているようでは多くのものを失う。これは社…

ルビコン川の先にあるもの

参院選が近いが、まったく盛り上がりに欠ける。その責任は第一にマスメディアにある。イシューを覆い隠すことに手を貸して生活の糧を得る、いわば政治ゴロでしかない存在は早晩消える運命にある。 それにしても、もはや手遅れを感じざるを得ない。前回の衆院…

絶望と不寛容から逃れよう

かつての同僚と3人で飲み会を開いた。それぞれ違う部署になってしまったが、関係は変わらない。久しぶりに楽しい一夜を過ごした。7歳下の後輩が仕事の辛さの原因がどこにあるのか、話しはじめた。彼によれば「一億総広告代理店化」ということになるらしい。…

ヒーローはまだか

andy martin How About You? 柔らかい音色と完璧なテクニックで現代最高のトロンボーン奏者といえるアンディ・マーティン。ピアノには前作に続いてヤン・ラングレンを迎えた快作。 お手本のような演奏。でもこの優等生ぶりは気に入らない。強い個性やスリリ…

哀愁よろしく

barry harris plays barry harris 上京したころは椎名誠ブームで、本屋には彼の本が並んでいた。なかでも『哀愁の町に霧が降るのだ』はよく売れていたように思う。当時、純文学からノンフィクションに軸足を移していた自分は読むことがなかったけれど、椎名…

サブスク嫌い

chien chien lu the path うーん、どうなんだろう。これは。 都会的サウンドはポップで聴きやすい。でもどこか古くささを感じてしまった。 いまいち感心できない原因はリズムにある。ドラムが叩き出すビートが単調でエキサイティングではないうえに、うるさ…

ジャズ・メッセンジャーズの隠れ名盤

Art Blakey & The Jazz Messengers Gypsy Folk Tales 1970年代のジャズ・メッセンジャーズはメンバーも定まらず停滞期とされる。とはいえ1977年発表のこの作品は 、ウォルター・デイヴィス・ジュニアが数年ぶりにメンバーに加わって曲も提供、曲良し演奏良し…

アル・ヘイグの白鳥の歌

al haig Blue Manhattan [Interplayレーベルは、主宰者でプロデューサーの妙中俊哉という方がロス在住だったようで、カタログにはアート・ペッパーやクロード・ウィリアムソンなど西海岸のミュージシャンたちの音源が並ぶ。 そんなInterplayがわざわざ当時ニ…

ウォルター・デイヴィス・ジュニアの良作

小川隆夫『ジャズジャイアンツ・インタヴューズ』でウェイン・ショーターがモードイディオムについて語っている。そのなかで興味深かったのが以下の部分。「わたしにとって大切なことはリー・モーガンという偉大な音楽家と出会えたことだ。一緒にウォルター…