ルビコン川の先にあるもの

参院選が近いが、まったく盛り上がりに欠ける。その責任は第一にマスメディアにある。イシューを覆い隠すことに手を貸して生活の糧を得る、いわば政治ゴロでしかない存在は早晩消える運命にある。
それにしても、もはや手遅れを感じざるを得ない。前回の衆院選が日本再生の最後の機会だったように思う。日本は破滅に向けてルビコン川を渡ってしまった。その先に何が待ち受けているのか、そろりそろりと進んでいくしかない。

herbie hancock the river

15年前のこのアルバム、久しぶりに聴いたが、ほんとうに素晴らしい。グラミー賞に輝いたのも当然。ジョニ・ミッチェルという人はカリスマ的存在ではあるけれど、日本人にはなかなか受容され難いミュージシャンではないかと思う。そのジョニ・ミッチェルの世界をウェイン・ショーターがサックスでペインティングするように見事に描き出す。これはウェイン・ショーターを聴く作品でもある。
ウェイン・マジックでドリーミーな世界が表れるこのアルバムを聴きながら、現実社会でも魔術師の登場に期待するしかないのだろうかと思った。