さよならジャングルポケット

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2001年のダービー馬、ジャングルポケットが死んでしまった。23歳。
流星がきれいなハンサムで美しい馬だったが、見た目とは違って、ダービーのレース後は興奮がおさまらず、クビを上下に振り続けていたのが可愛らしかった。
絶対王者テイエムオペラオーを差し切ったジャパンカップも忘れられない。3歳でダービーとJCを制した馬はほかにいない。
トニービン産駒には好きな馬が多いが、なかでもトニービン産駒らしい一頭だった。合掌。

溢れるジャズスピリット

広瀬未来 the golden mask
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広瀬未来というトランペッターはまったく知らなかった。てっきり女性かと思ったら男性だったのにも驚いた。YouTubeで視聴してみたところ悪くない。days of delightレーベルなら間違いないかもしれないと思い入手してみた。

トランペットの音が好みではないものの、迫力あるサウンドが鳴り響く。昨今は静音ジャズばかりなので久しぶりに快感覚えた。サイドでは山口真文も面白いが、山田玲というドラマーがいい。同じくdays of delightレーベルから出ている峰厚介の『Bamboo Groove』で叩いていた竹村一哲というドラマーも素晴らしかった。石若駿をはじめ、若手のドラマーは人材が豊富だ。

ジャズはドラムだと再認識。やはりdays of delightレーベルは期待を裏切らない。

コロナで再評価したいサンボーン作品

david sanborn pearls
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発表から年月を経て聴くと、評価がまったく変わる作品がある。これもその一枚。
『Straight to the Heart』『Change of Heart』『Close Up』と続くあたりのサンボーンこそ最高で、ウィズストリングスなんて‥‥そう思っていた。
ところが、あらためてこの作品を聴き、サンボーンのアルトに惚れ惚れしてしまった。
これは傑作といっていいだろう。四半世紀前の作品だけれど、ストリングスものなのでサウンドは古びていない。バラードを歌い上げるサンボーンのアルトはゆったりした時間を過ごすときにぴったりで、コロナで時間に余裕が生まれた今こそ見直したい。

どうでもいいけれど、David の日本語表記はなんとかならないものだろうか。サンボーンの場合、

 デイヴィッド・サンボーン
 デヴィッドは・サンボーン
 デビッド・サンボーン

この3つに分かれる。
「ヴ」が使われるようになったことで、このような混乱が生じている。「ヴ」が一般的に使われるようになったのはいつからだろうかと気になりはじめ、競馬の重賞勝馬の名前で調べてみたら、1996年のエアグルーヴが最初とわかった。デビューの2年ほど前に名づけられたとして1994年。この頃から「ヴ」が使われるようになったようだ。ふーん。

ピアソラ生誕100年

今年はアストラ・ピアソラ生誕100年だという。昨年はチャーリー・パーカー生誕100年だった。
踊るための音楽を、聴く音楽に変えた2人の革命児がほぼ同じ時代に生まれたのは偶然なのだろうか。2人のアプローチ方法は真逆だけれど、ラジカルであろうとする意思が育まれる時代だったのかもしれない。

ピアソラが晩年にAMERICAN CLAVEレーベルに残した作品はどれも名作として名高い。最高傑作は『Tango Zero Hour』か『La Camorra』か意見が分かれるが、個人的にはこちら。
これ以上の音楽に出会うのは難しい。

astor piazzolla la camorra
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無言館を訪ねて

長野・上田市郊外の「無言館」を訪ねた。戦没画学生の作品を展示する、この小さな美術館は、塩田平を見下ろす小高い丘の上にある。

コンクリート打ちっぱなしの建築は、館長である窪島誠一郎のアイデアに基づいて地元の建設会社が施工したという。慰霊の施設ということからか、まるで安藤忠雄設計の教会のようだ。

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入館料は出口で支払うかたちになっており、小さな入り口からそのまま扉を押して入った。

中に入ると空気がヒンヤリしている。コンクリートの壁には目線の高さに絵画が展示され、絵の解説の代わりに画家の短い経歴とその最期を伝える逸話が添えられている。
作品と画家の生涯を一つひとつなぞりながら見ていくと、言葉は沈んでいき無言になっていく。

出口で入館料を支払い、軽く会話を交わした。こういうシステムのほうが、自然な流れで作品に接することができるし、気になったことも質問できてよいと思った。

この美術館は、館長自身の人生のように、人間の運命と意志を強く感じさせる空間となっている。このような施設をつくろうとした経緯や完成までの物語をもう少し詳しく知りたくなった。

文春砲炸裂中

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タレコミ先として絶対的地位を確立した『週刊文春』。テレビは森喜朗の後任人事一色だが、ターゲットを菅義偉の息子と総務省に向けているところをみると、かなり情報と証拠をつかんでいるに違いない。
こういうメディアが一つではなく、たくさん存在しないと危ういが、当面は文春を信頼して期待しよう。

リーダーが代われば

日本のダメさ加減はかなり認識していたつもりだが、もはや再起不能なのではないか。その証左はいろいろあるが、なによりもリーダーをみれば明らかだ。世界のリーダーたちと比べ、知性や品格がないどころか、人格が劣っているのだからいかんともしがたい。
財界も似たようなもので、これは日本社会の根本的問題であり、いくらリーダーの首がすげ変わっても変化は期待できない。

Roy Brooks Beat
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ジャズの場合は、リーダーが代わればサウンドはまったく違うものになる。
ホレス・シルバークインテットからリーダーのピアノをヒュー・ロウソンに代えて、トロンボーンを加えただけだが、印象はかなり異なる。ファンキーというよりはソリッドでハードな仕上がりだ。
ホレスは苦手だけれど、ブルー・ミッチェルを聴きたいという「声無き声」に応えたのかしらん。
録音が残念だが、そそるジャケットが魅力を放つ佳作。