谷中散歩

昨日は久しぶりの好天で散歩日和になった。
3月に入って肌寒い日が続いたため、今年はまだ桜が咲く気配がないけれど、かみさんが在京中なのでお散歩に出かけることにした。
まずは谷中の朝倉彫塑館に向かった。

展示されている彫像のみならず、アトリエ兼住居だったという建物自体、見ごたえがある。書斎に圧倒され、中庭に置かれた奇妙な石に朝倉文夫の気配を感じる。
そのまま階を上がり、屋上庭園へ。高層ビルを遠望する彫刻像がシュール。

そのまま千駄木まで散歩。途中、川崎の陶芸家の展示会を覗き酒器を購入。秋葉原御茶ノ水で中古オーディオ店に立ち寄り神保町から電車で帰宅した。トータルで16,000歩を超える散歩となった。

二人ならお金がなくても楽しめる。
25日に地鎮祭が終わり、ようやく先が見えた。年末の完成が楽しみだ。

チャーリー・ヘイデンの凄み

alice coltrane translinear light

impulse時代のコルトレーンを聴くには覚悟が求められる。だからめったに聴かないのだけれど、ふと耳にするときがあって、宗教的深遠さに圧倒されおのずと内省的になる。

アリス・コルトレーンの遺作となったこの作品もそんなコルトレーンの磁場にあるのだけれど、意外と聴きやすい作品になっている。ラヴィ・コルトレーンのテナーも良い。
いちばんの聴きどころはなんといってもチャーリー・ヘイデンの重厚なベース。いつもゴムのようなビヨンビヨンという感じのチャーリー・ヘイデンのベースが、こんなに凄い音でとらえられた作品はないのではないか。チャーリー・ヘイデン最高の演奏だと思う。
アリス・コルトレーンは、この録音を残してわずか3年後の2007年に旅立った。すべてを出し切った満足感に包まれて逝ったに違いない。

期待のもてる代表チームへ

アジアカップの状態から立て直せるのかと心配していたが、今日の試合は希望がもてる内容だった。
南野、堂安のコンビネーションが良いのはわかっていたし、前田も良い働きをしていた。サイドバックがもう少しパワフルであれば、攻撃力は増すに違いない。課題の守備力も今日は安心して見ていられた。
とはいえ、GKには代表適性が感じられないし、左サイドバックは人材難、FWは上田以外にも高さが欲しい。
なーんて評論家みたいなファンがたくさんいるんだよなぁ。

個人的には久保は代表チームには馴染まないと思っていたし、伊藤の暗さもよろしくない。遠藤も明るい感じがしないしで、アジアカップのときはチーム全体が暗くて覇気が感じられなかった。
田中が入って明るさが出て、長友が闘魂注入し、明るさと覇気が出た。狙い通りだろう。
サッカーはチーム力を高めるにはどうすればいいか考えさせられる。上田はどうも浮ついた雰囲気が漂う。もう少しストイックさがほしい。
このチームはまだまだ成長する余地がある。

賃上げの前に車検の見直しを

なんだか良いニュースのように報じられているが、ちょっと待てと言いたくなる。
自動車産業アベノミクスの下で円安誘導の恩恵を受け続けてきた。自民党への献金が最も多い産業でもある。
保護を受けて賃上げする余裕があるなら、政府はせめて車検制度を見直したらどうだろう。車検のような政府と業界が癒着した制度を見直すことが経済再生につながる。政府が身を切ることが必要なのだ。

ジョエル・フラーム ミーツ・ザ・リズムセクション

joel frahm we used to dance

期待のホープ、ジョエル・フラームも54歳、若手とはいえない年齢になった。
晩年のスタン・ゲッツを支えた名リズムセクションを迎えて、ワンホーンで臨んだこのアルバム、録音は2006年、17年前ということになるから、37歳ぐらい。
いい度胸というのか、怖いもの知らずというのか、堂々たるもの。

リズムセクションの職人たちは、いつも通り堅実で引き締まった仕事ぶり。1980年代後半以降、最高のリズムセクションだ。リーダーのジョエル・フラームは、芯のある音で、ここでも堂々としたプレイを聴かせる。
どうしてもゲッツと比べてしまうが、それは可哀想というもの。これはこれで快作。

このところリーダー作を目にしていないが、もう一皮むけてほしいプレーヤーだ。まだ54歳。期待したい。

非欧州的なスパニッシュ・ハードバップ

Ramon Fossati, Toni Solá & The Ignasi Terraza Trio The Black Key

トニ・ソラが参加しているのとジャケットが良い雰囲気なので入手してみた一枚。
スマートなサウンドをイメージしていたら、いきなりホレス・シルバー風の音が飛び出してきて面食らった。重心の低いサウンドも欧州的ではない。
でも、違和感を抱くのも最初だけで、安定感のあるリズムセクションに乗って、テナーとトロンボーンのフロント陣がファンキーにブロウ。徐々に心地良くなってくる。タイトル曲などは1950年代のジャズメッセンジャーズのよう。
小難しさの一切ないハードバップの快作。