2022-08-01から1ヶ月間の記事一覧

良いオーディオが欲しくなる

toni solà & ignasi terraza trio night sounds スペイン出身のテナー奏者トニ・ソラのワンホーンアルバム。2000年作。 スコット・ハミルトンよりもモダン、男の色気を感じさせる音色はジャンニ・バッソに近く、バルネ・ウィランよりもオーセンティック、そ…

三十代の仕事

「サラリーマンの賞味期限は15年」という説がある。大卒で入社して15年、三十代後半で賞味期限が切れるというのは寂しい話だが、頷ける面もある。 優れた人は三十代に良い仕事をしている。逆にこの時期までに優れた仕事をしていない人は見込みがないともいえ…

ジャケ買い

lyle murphy gone with the woodwinds 美女ジャケ揃いのコンテンポラリーのなかでも、このジャケットは最高傑作だと思う。 余白を生かしたモノトーンでまとめたグラフィックデザイン、モデルの現代的な美しさ、上品な色気。演奏には一切興味なかったが、思わ…

David T.Walkerの幸福感

David T. Walker BeLoved David T.によるバカラック集。江戸屋という日本のレーベルによる音源で、David T.の魅力を理解した日本人ならではの好企画だと思う。 David T.のギターでバカラックの曲を聴く。嫌なことがふぅーっと消えていく。あぁなんて幸せな時…

社会の木鐸

レイプ犯、山口敬之の逮捕を揉み消した男が警察庁長官に就任したのは昨年9月。菅義偉の片腕として番犬の役割を果たしてきた論功行賞人事だった。 安倍晋三銃殺事件で警備の不手際の責任を取らされるかたちで事実上の更迭となったわけで、岸田文雄と菅義偉が…

「ブルー・パール」が聴きたくて

bud powell the amazing bud powell vol 3 バド・パウエルのディスコグラフィのなかで、このアルバムが地味な位置付けになっているのは、後半のカーティス・フラーを含むカルテットの演奏のせいだろうと思う。 カーティス・フラーをフロントに迎えて録音する…

失われた時代のサウンドトラック

lonnie johnson Blues & Ballads 長い夏休みの最終日、鬱鬱とした気分の日曜には、こんなシンプルでルーズなブルースがいい。 2本のギターとベースという編成で、ゆったりとした歌を聴かせる。オールディーズのようなテイスト、ノスタルジックな人間讃歌。現…

情念と縄文の国、青森

墓参りのついでに足を伸ばして青森へ。八戸から青森、津軽へ反時計回りにクルマを走らせた。 青森には独特の文化を感じる。原初的なエネルギーと情念が剥き出しの塊となってぶつかってくるようだ。それは多分にねぶたのイメージによるものだろうけど、今やね…

ジャック・ディジョネットの珍盤

8月9日はジャック・ディジョネットの誕生日だという。1942年生まれでちょうど80歳。自分のなかではスタンダーズのイメージのまま時間が止まってしまっていて、もうそんな歳なんだなぁと驚いてしまった。ピアノアルバムを出すなど、多才なジャック・ディジョ…

カルト国家、日本

安倍晋三の銃殺でパンドラの箱が開き、自民党の実態が腐臭とともに漏れ出した。選挙のためなら反社会的エセ宗教団体も引き入れようという無節操ぶり。そして、利用するつもりが取り込まれてカルト集団と一体化するというマヌケぶり。海外からみれば、日本は…

ソニー・スティット with ハンプトン・ホーズ

強烈な個性はないけれど、アルトもテナーも超一流。芯のある綺麗な音で澱みなく歌う。ソニー・スティットほど「職人」という言葉がピッタリくるミュージシャンはいない。いつの時代もソニー・スティットは高いクオリティを維持している。1950〜1960年代はも…