Absolute Value

五輪狂想曲の真っ只中、新型コロナの感染者数は過去最高を更新したという。政治状況についてはもう何も語りたくない気分だが、五輪をめぐる不祥事の連続は 政治家だけが劣化したわけではないことを表している。問題の根は深い。なんでこんな世の中になってし…

登米を訪ねる

緊急事態宣言下の五輪連休は、都内でダラダラしても仕方ない。老母の様子を見に帰郷することにした。 渋滞を避けて早朝に出発し、途中、宮城県の登米に立ち寄った。北上川の舟運で石巻に農産物を運んだ小さな昔町だ。明治21年完成の高等尋常小学校校舎は重要…

みずみずしい隠れ名盤

jimmy cobb marsalis music honors 昨年ほぼ同じころに訃報に接したジミー・コブとエリス・マルサリス。上品なセンスが持ち味の名人たちの共演は、みずみずしくフルーティ。 伝統を受け継ぎながら古臭くなく、敷居が高いわけでもない。洗練された演奏はシブ…

快晴の白馬

八方池まで歩くか栂池を散歩するか、とにかく白馬方面に行こう。そう決めて朝4時に出発した。白馬に着くと、白馬鑓、杓子に大きな雲がかかっている。晴れない場合を考えて栂池に向かうことにした。ゴンドラとロープウェイで標高1900mまで登る。どんどん天気…

中年の元気のなさこそ問題だ

梅雨明け宣言が出た。さぁ夏!というところだけれど、緊急事態宣言中では元気も出ない。野外ライブイベントも中止が決定。その影響は想像以上に大きくて、若者たちの間で政権に対する不満が高まっているようだ。投票行動にどうつながるかはわからないけれど…

入笠山でマスク焼け

東京は週明けから4度目の緊急事態宣言。梅雨明けの便りはまだ聞こえてこないけれど、週末は久しぶりに太陽がのぞきそうだ。軽く歩きに行こうかと入笠山に向かった。マイカー規制があることを知らず、引き返してゴンドラに乗る。降りたところは標高1700mの高…

ピアノとヴァイブの清涼感

Gary Burton Real Life Hits 湿度が高いと運動もしていないのに身体がぐったり疲れる。まとわりつくような汗に気分も萎えてしまう。カラッと涼しい音楽が聴きたい。そこで登場していただくのがゲイリー・バートン。 引退した「山羊爺さん」の作品のなかでい…

蝦夷梅雨とホレス・シルヴァー

月に一度ほど札幌に出張していた時期があった。仕事の合間に時間が中途半端に空くときがあって、そんなときには南3西4にあるジャズ喫茶Bossaに向かった。 入口から真っ直ぐ行ったあたりに2人用ボックス席があり、いつもそこに陣取る。ここはスピーカーに正対…

皇室を無視する政権は保守か

宮内庁長官がオリパラ開催について、「感染拡大につながらないか陛下が懸念していると拝察している」と述べた。 なんだか回りくどい表現だが、要は国民の多くが開催に反対するなかで、天皇が晴れやかに五輪の開会宣言をするわけにはいかないということを内閣…

追悼 土岐英史

土岐英史が亡くなった。癌だったという。 先ごろ新作をリリースしたばかりで、まだまだ日本のジャズを牽引していくと思っていたので訃報に驚いた。以前にも書いたが、この人は歳をとってアルトの音にふくらみと艶が増した。新作が楽しみだったので残念でなら…

雄国沼のニッコウキスゲ

ヤマレコ情報によれば裏磐梯 雄国沼のニッコウキスゲが満開らしい。かみさんに知らせたら予想どおり「行きたいっ!行こうよー」「んじゃ、行くか」というわけで朝3時に起きて出発した。 8時過ぎに登山口到着。すでに路駐の列ができていたが、天候があやしか…

フレディ・ハバードとブルーノート4000番台

freddie hubbard goin up 上手すぎるのが災いして、日本では正当に評価されていないフレディ・ハバード。代表作がないように言われるけれど、これなんぞはハンク・モブレーの好演もあって最高の出来だと思う。マッコイ・タイナーも抑制された品の良いピアノ…

夕焼け

ウォーキングから帰る途中、空がどんどん焼けてきた。夕焼けが進んでいくのをゆっくり眺めるなんて、いつ以来のことだろう。この1年で生活が大きく変わった。 家にいる時間が増えてお金も使わなくなった。早寝早起きになったし、飽食せず、質素な食事で健康…

第三者委員会の大仕事

東芝の株主総会不正運営に経産省が関与していたことが第三者委員会の調査報告書で明らかにされた。問題の株主総会が開かれた当時の経産大臣は菅原一秀だ。報告書では、東芝社長から菅義偉に報告を行っていたことが明らかにされており、官房長官時代に菅が経…

梅雨の合間にウィントン・ケリー

wynton kelly full view 肌感覚でしかないのだけれど、いまウィントン・ケリーは、以前ほどの人気はないのではないだろうか。CDショップの店頭を見ていても、ケリーのCDが再発されることも発掘音源が発売されることも少ない。洗練されたケリーのピアノは、か…

過剰反応と思考停止のニッポン

雨が降らない土曜日は高尾山トレーニング。 駅前には早朝から4〜5人のグループでトレランする人が集まっている。コロナというのに、走るのにも徒党を組まないと気が済まないのだろうかと、日本人の集団行動志向に思いを巡らす。この1年、いろんなルートを歩…

トランペット・ワンホーンの名作

Eddie Henderson Colors of Manhattan 近年スモークセッションレーベルから力作を連発しているエディ・ヘンダーソン。マイルスライクの端正でクールなトランペットは品が良い。これは1990年の作品。当時50歳。ピアノのローラン・ド・ウィルデとの相性が抜群…

10年ぶりの再訪

巣ごもりしているのも馬鹿らしくなったので、思い立って有給休暇をとり、温泉に行くことにした。選んだ宿は長野の鹿教湯温泉、三水館。松本に立ち寄り、お昼ごはんに蕎麦屋を探す。中心部の中町通りから南に入ったところにある「野麦」という人気の店を訪ね…

1970年代のフィル・ウッズ

ジャズを聴き始めた頃、アイドルはフィル・ウッズだった。抜群のテクニックとスピード感で情熱的に歌い上げる、その演奏スタイルはパーカー派とはいえ、ブルースとは無縁。ポップでわかりやすかった。フィル・ウッズは1950年代から2015年に亡くなるまで長く…

福澤諭吉の心訓七則

丸屋の店内に掲げられていた福沢諭吉の心訓。どうやら福沢諭吉本人が定めたものではないらしい。福澤が子供らに向けた訓言「ひゞのをしへ 」に基づいて、戦後の高度成長期に何者かが7か条に文章化し、印刷物をつくって販売したものが流布したというのが真相…

喜多見の名店「丸屋」

美味しくて、価格も高くなく、メニューは豊富で、出てくるのが早い。気どらずアットホームな雰囲気で、きちんとサービスが行き届いている。「丸屋」は文句のつけようがない。各駅停車しか停まらない小田急線随一の地味な駅、喜多見にその店はある。運動不足…

厩舎力のダービー

今年のダービーは福永騎乗のシャフリヤールが鼻差で制した。エピファネイアの仔であるエフフォーリアに22歳の横山岳史が騎乗、戦後最年少ダービージョッキーを目指したが、ゴール前で福永に差し切られるかたちとなった。かつて、エピファネイアでダービーに…

初勝利 おめでとう!

野球に興味を失ってしまったこともあって、陸前高田出身ということも、東日本大震災の津波で父と祖父母を亡くしたことも知らなかった。「ヒーローインタビューでウイニングボールをどうするのかと聞かれて『両親にプレゼントします』と言ってくれたことがう…

Time Gentlemen, Please

Bobby Wellins Time Gentlemen, Please ジャケ買いした一枚。陰影のあるポートレイト、控えめに配されたタイポグラフィがきまっている。 ボビー・ウェリンズ、スコットランドのベテランテナーマン。2010年の録音で当時74歳、2016年に80歳で亡くなっている。…

睡蓮と蓮

公園の小さな池に睡蓮が咲いていた。水の中に浮かぶ白い花は、どことなく極楽浄土のように見える。睡蓮を蓮の一種と思っていたからなのだが、蓮と睡蓮は違う植物だという。 蓮はLotus、睡蓮はWater lilyと違う名前がついていることからすると、欧米人は蓮と…

レヴォーグからCX-5へ

レヴォーグのかっ飛び感は捨てがたいものがあったが、車検が切れるのを機に買い替えることにした。半導体の供給がボトルネックになっていて、納車が2ヵ月以上先になるらしい。長距離はこちらのほうが良さそうだ。

カラーのウィリアム・クラクストン

ウィリアム・クラクストンの写真を使用したジャケットシリーズの一枚。カラーだし、最初はウィリアム・クラクストンとは思わなかった。下はお馴染みのオリジナルジャケット。これ、怖くて入手を取り止める人もいるのではないだろうか。ジャケットデザインで…

太極拳

下半身の重量感が増したカミさんがダイエットを始めた。朝、早足で1時間ほど野川沿いをウォーキング。自分もだいぶ太ってしまったので、ときどき付き合って歩くことにした。できるだけ早足で往復1時間弱歩くと、距離にして5㎞ちょっと。途中に広い公園があり…

浮遊するノスタルジー

ron miles rainbow sign たまには現代ジャズも聴かないといけないということで、評価の高いこちらの作品を入手。 テイストはブライアン・ブレイドのフェローシップに近い。ビル・フリゼルのギターとロン・マイルスのコルネットが加わり、よりメロディアスで…

コロナ禍と天皇

不思議なほど天皇の動静が伝わってこない。これほどの国難に直面しているときに、なんら存在感を感じさせないなら、国民統合の象徴とはいえまい。 この女性は自らが陶酔するときに涙をみせる。どこか危うさを感じてしまう。戦後積み上げてきた象徴天皇のあり…