新しい古本屋という希望

とくに行くところもない週末。井の頭公園の近くに写真集専門の古本屋があるのを見つけ、訪ねてみることにした。 バス停を早めに降りて、散歩がてら住宅地のなかを抜けていくと、そのお店があった。古本屋というよりは、カフェと見紛うような小綺麗なお店で、…

portrait in black and white

チェット・ベイカー晩年の東京でのライブ盤を名盤たらしめているのは、「portrait in black and white」の素晴らし過ぎる演奏によるものだと思う。作品としての出来は『Let's Get Lost』のほうが上をゆくけれど、あの演奏がある以上、自分にとってチェットの…

芸能としてのジャズ

芸能は芸術よりも一段低いものというニュアンスがあるけれど、もともとはパフォーマンスによる芸術行為を意味するとのこと。ならばジャズをはじめとして、音楽はすべて芸能といったほうが、より本質的に思えてくる。ローランド・カークの音楽ほど芸能という…

NIPPONIA

少し前まで「地方創生」という言葉があった。かけ声だけで消えてしまったかと思っていたら、興味深いビジネスが生まれていることを知った。株式会社NOTEというベンチャー企業が展開するNIPPONIAというプロジェクトだ。古民家を再生して宿泊施設を運営。その…

どうにも止まらない

4月28日15時現在の新宿駅西口。写真で見るよりは人が多く感じるけれど、平時に比べると閑散としている。不思議な空気が東京を覆っている。 「風邪みたいなもんだ」「どうやっても罹るときは罹る」と言わんばかりの人々が街頭に多くいる一方、警戒感を抱える…

泊まらないと見れない景色

河童橋から望む穂高吊尾根 雨晴海岸から望む北アルプス 白馬三山 千畳敷カールから宝剣岳を望む 立山室堂ライブカメラで旅行気分。

3度目の緊急事態宣言に

日曜日から始まった緊急事態宣言。ジュンク堂に行こうとしたら、商業ビルが休館で2フロアを占めるジュンク堂も休み。そりゃそうかと、スゴスゴ引き揚げてきた。大きな商業施設は休館になったが、路面店は営業しているし、ホームセンターや家電量販店のような…

深みを増したジョージ・ケイブルス

George Cables Icons & Influences アート・ペッパーのバックで美しいピアノを聴かせてくれたジョージ・ケイブルス。晩年のフランク・モーガンも彼のサポートを受けて素晴らしい作品を残した。 サイドで輝きを放つピアニストといえば、シダー・ウォルトンや…

歴史に埋もれてしまったグループ

the mastersounds グループ名をThe Mastersoundsとしたのは、なぜなんだろう。アドリブの応酬よりもグループとして完成度の高い演奏を追求しようとしたからだろうか。それとも最高の職人芸を聴かせようという意気込みを表したのか。いずれにせよ、この名称は…

2021年皐月賞

クラシック第一弾、皐月賞はエフフォーリアが戴冠。追い切りは良くないし馬体重もマイナス10kgで、これは飛ぶなと思ったらあっさり圧勝してしまった。 横山武史はG1初制覇が皐月賞となった。最近の若者は緊張で失敗するようなこともない。かつてはプレッシャ…

ディズニーランドと戦後日本

書店で白井聡の新刊が平積みされていた。白井は昨年、発言が炎上して謝罪に追い込まれた。松任谷由実がラジオで、安倍晋三首相の辞意表明会見を見て「テレビでちょうど見ていて泣いちゃった。切なくて」とコメントしたことに対して、フェイスブックで「荒井…

ケニー・ドリューの真骨頂

kenny drew home is where the soul is ブルーノート4059『Undercurrent』 は1曲目の出だしで傑作を予感させる。ザナドゥのこのアルバムも同じ。1曲目から気合い十分、"ガツンとくるケニー・ドリュー"がここにいる。やはりケニー・ドリューはこうでなくちゃ…

春の北アルプス

唐島から望む立山連峰 雨晴海岸から望む立山連峰 薬師岳 不帰のキレット

好天が約束された日には

好天が約束された週末。思い切って富山まで足を伸ばすことにした。お目当ては白い峰々と旬の味。 昔町・岩瀬に立ち寄り「満寿泉」を入手。 富山の春は最高だ。

名脇役アーロン・ゴールドバーグに花束を

Fredrik Kronkvist Reflecting Time 注目の若手ピアニストだったアーロン・ゴールドバーグも、いまや40代半ばになった。目立ち過ぎず調和を保ちながら輝きを放つピアノは、抒情的なケニー・バロンといったところで、彼がサイドで参加した作品にはハズレがな…

ビバップに取り憑かれた男

red rodney quintets 1955-1959 CDを処分しようと、長らく聴いていないものを取り出して聴き直していると、なにかしら''発見"があるから困る。 レッド・ロドニーの3作品をCD2枚に収めたこのアルバム、あらためて聴いたところ、遅ればせながらレッド・ロドニ…

北国の春

大阪の感染拡大の様子を見ると、まもなく東京も感染者が急増するはず。また泊まりに行くことができなくなりそうだ。ということで、週末はお気に入りの温泉でのんびり過ごすことにした。源泉かけ流しの透明度の高いお湯、天井の高い湯屋。手入れの行き届いた…

4月最初の金曜日

4月になったので、気分新たに出社してみた。 人が多いし、街はうるさい。若者の集団があちこちにいる。新入社員の集団だ。コロナ下で就職活動を勝ち抜いたのだろうか。コロナを警戒しているのは、くたびれた人たちだけだ。あぁ、結局日本は変わらない。原発…

言葉にならない

Yotam Silberstein & Carlos Aguirre En el jardín 心地よい音と旋律。5月の晴れた日のそよ風のような、大人の音楽。素晴らし過ぎる。

まん延防止等重点措置

略して「まん防」だという。 これを思い出す人は昭和人。

ハービー・ニコルスは楽しい

ブックオフへ行くと、普段なら買わないようなものでも買ってしまう。ありふれた盤ばかり置かれているせいで、ちょっと引っかかるものがあると、買ってみようかという気になるのだ。おかげで新しい出会いにつながることもある。これはその一つ。herbie nichol…

さあ、伊那谷へ

かみさんが田舎に帰る決意を固めた。夏には東京を離れる。それから半年後か1年後かはわからないが、自分も会社を辞めて田舎に行くことになる。不安はたくさんあるし生活は一変するが、なんとかなるだろう。これ以上東京で暮らしていても、ただ老いぼれていく…

アスリートの限界か

Fabrizio Bosso State of the Art: Live! ファブリツィオ・ボッソのワンホーンカルテット、しかもライブということで、思う存分炸裂するプレイを期待して聴いてみた。予想どおりの凄まじいテクニック。でも音に必然性がない。意味のない音が洪水のように押し…

let your mind alone

先日久しぶりに出社した。朝の電車はまだ空いている。街は静かだし、人々は寡黙だ。人はそれなりにいるのだが集団行動する人々がいない。サラリーマンや老婦人、若者たちのグループがいないのだ。これが街の雰囲気を大きく変えている。コロナが終息しても、…

2021年の桜

今年は桜の咲き方が例年と異なっている。咲いている木とまったく咲いていない木が極端で、すでに咲く機会を逸してしまったらしい木もある。今年は暖冬だった。樹木に変調をきたすほど寒暖の差がなかったとしたら事態は深刻だ。どこからもそんなニュースは伝…

追悼 岡田総帥

マイネル軍団を率いた岡田繁幸が亡くなってしまった。競馬ファンが親しみを込めて「総帥」と呼ぶ競馬界の大立者。馬への愛情、競馬への情熱は誰にも負けない真のホースマンだった。10年以上前になるが、北海道静内のせりで、この人を見たことがある。有名な…

大野俊三 SAKURA

世界を見渡しても、音の美しさと技術の確かさで大野俊三はピカイチのトランペッターだと思う。 このところ日本の曲を素材にしたフュージョンタッチの作品を出していて、どれも気持ち良いトランペットサウンドを聴くことができる。なかでも内藤忠行の写真をあ…

休日にぴったりのお洒落ジャズ

the dan barrett enric peidro quintet it goes without saying DISK UNION店頭で目を惹かれ、気になっていたアルバムを中古で見つけたので入手してみた。 ジャケットの印象そのままの洗練された楽しい音が飛び出してくる。休日の昼に部屋の片付けでもしなが…

春雷が収まった夕方、 東京でこれだけはっきりした虹🌈 コロナのおかげ?

憂愁のハンプトン・ホーズ

hampton hawes blues for bud ハンプトン・ホーズのピアノは、キレが良くてどこか憂いがある。哀愁の名曲「sonora」が収録されたこのアルバムはMPSの『Hamp's Piano』の陰に隠れているけれど、ハンプトン・ホーズの名作群のなかでも屈指の名盤だと思う。「so…