サッカー日本代表みたいな一枚

curtis amy & dupree bolton katanga

"黒いパシフィック盤"の一枚。デュプリー・ボルトンというトランペッターの演奏を記録した貴重な作品でもある。
リーダーのカーティス・エイミーの魅力はさておき、曲はキャッチーだし、デュプリー・ボルトンのトランペットは切れ味鋭い。ジャック・ウィルソンの洗練されたピアノも魅力的だ。
ところが、どうにも統一感がない。新しいジャズを創造しようという姿勢は感じるものの、未消化に終わっていてどこか安っぽい。

個々のメンバーはテクニック十分だし、魅力的ではある。レギュラーグループとして活動を続けていれば、完成度が上がっていたのかもしれないが、ミスマッチ感が漂う。これはメンバー構成の失敗ではないだろうか。
アジアカップで中東勢に連敗して敗退したサッカー日本代表を連想する。大いなる失敗作と言ってしまおう。