EAST WINDレーベルの名盤

Ronnie Mathews Trip To The Orient

久しぶりにロニー・マシューズのピアノを聴いた。マッコイ系のピアノは一時食傷気味だったけど、ドライブ感のある演奏はやはり気持ちいい。

ロニー・マシューズとハロルド・メイバーンは似たイメージがある。ともにマッコイ・タイナーの影響を受けたプレイスタイル。DIWからトリオでリーダー作を出しているところも同じ。生まれもロニー・マシューズが1935年12月、ハロルド・メイバーンが1936年3月だから、日本で言えば同学年。実力十分なのに存在感が希薄なところまで似ている。
ハロルド・メイバーンは晩年にエリック・アレキサンダーとのコンビで次々とアルバムをリリースしたが、ロニー・マシューズは録音機会に恵まれないまま世を去った。
もう少し処世術に長けていれば、もっと多くの作品を残したのかもしれない。でも誕生間もないEAST WINDレーベルの気魄を感じるこの名盤を聴けば、これ以上望むことはなかったようにも思える。
今年はEAST WINDレーベル誕生50周年とのこと。この機会にこの名レーベルをじっくり聴いてみよう。