名コンビによるミンガス集

pepper adams plays the compositions of charlie mingus

マイナーレーベルにのこされたペッパー・アダムスのミンガス曲集。
ペッパー・アダムスの野生味のあるバリトンはミンガスワールドと相性が良い。そこにハンクとサドのジョーンズ兄弟が加わって洗練されたミンガス集になった。

ドナルド・バードサド・ジョーンズといった知性派と組んで活躍したペッパー・アダムス。この作品の翌年に誕生したサド・ジョーンズ=メル・ルイス・オーケストラにも参加。さらに1966年にはmilestoneレーベルに『Mean What You Say』というシブい名盤をのこしたが、これもサド・ジョーンズとの共作だった。
ドナルド・バードとの双頭グループほど有名ではないけれど、サド・ジョーンズ=ペッパー・アダムスは名コンビだと思う。
かつてはこの人のバリトンが邪魔に思えたが、いまではペッパー・アダムスを聴きたくてアルバムを取り出すようになった。
バリトンという楽器自体マイナーなうえにマイナーレーベルの作品で注目されることがないけれど、プレイヤーとしてだけでなく、音楽家としてのペッパー・アダムスの力を感じる作品。