そっけなさはお国柄?

2日連続で映画館へ行った。
1日目はデンマークの監督、カール・テオドア・ドライヤーの『奇跡』。
映画マニアの知人に勧められて観たのだけれど宗教嫌いの自分には合わなかった。

2日目はフィンランドの監督、アキ・カウリスマキの『枯葉』。
この監督の作品を観るのは初めて。ブレッソンゴダールへのさりげないリスペクトが差し込まれているのを楽しむほどマニアックではないとして、人間関係の描き方、音楽の使い方などが一風変わっている。
ウィキを見るとジム・ジャームッシュと親交があるらしい。なるほど、そっけなくて脱力感のあるところは共通している。
恋に落ちる2人の表情が乏しく、恋しているように見えない。北国のお国柄だろうか。
そんなそっけなさがジワる。とくに男がトラムにはねられて意識不明で入院しているところのシーンがなんともいえない味があった。
貧しくても運が悪くても、愛さえあれば人生は豊かだ。大切な人を大切にしようと思いつつエンドロールを見送った。