避難所は憲法違反

毎度毎度のこの光景。いったいこの国は何に税金を使っているのか。 政府は「健康で文化的な最低限度の生活」を被災者に提供する義務がある。避難所生活の長期化は避けられない。政府は今すぐ公共の宿泊施設、企業の保養所、日帰り温泉施設等を開放して避難者…

初詣ついでに佐原へ

東京で正月を過ごすのは今年が最後になりそうだ。今後千葉や茨城へはそうそう行くこともないだろうと思い、初詣は鹿島神宮へ。 鹿島神宮は初めてだし、そもそも千葉方面にはほとんど行かないので、ルートはナビまかせ。首都高で都心を抜けて、東関東自動車道…

不穏な年明け

元日から凄まじい大地震。翌日は日航機が羽田空港で海上保安庁の航空機と衝突炎上。お屠蘇気分は吹っ飛んだ。日本社会はさまざまな面で綻びが広がり、世界は2つの戦争を抱えて混迷を深めている。2024年は波乱の年になりそうだ。 平穏に過ごせるよう今年は初…

『ゴジラ -1.0』

元旦に開いているのは、イトーヨーカドーと映画館だけ。というわけで、かみさんと『ゴジラ -1.0』を観に行くことにした。 ストーリーや演出は古典的で、新基軸という点では『シン・ゴジラ』に軍配が上がる。でも、個人的にはこちらのほうがゴジラらしいし、…

2023年を振り返る

潮目が大きく変わった一年だった。 三浦瑠麗がテレビから消え、ジャニーズはあっという間に崩壊し、パーティー券裏金事件で最大派閥として権勢を誇った安倍派は解体へ向かっている。経団連会長が責任者を努める大阪万博は東京五輪に続いて目も当てられぬ大失…

PERFECT DAYS

ヴェンダース作品を観るのは何年ぶりだろう。 小津安二郎を敬愛するヴェンダースらしい、静かな感動を呼ぶ美しい映画だった。 心優しく仕事に忠実な主人公・平山は口数が少ない。単調な日常に退屈するわけでもなく、ささやかな楽しみに満たされている。昭和…

壁を越えられるか

Kenny Garett Beyond The Wall 今年の漢字は「税」だという。2つの戦争で世界が混沌としているなかで、あまりのせせこましさに力が抜ける。2023年を振り返り取り出したのがこのアルバム。 音が軽いケニー・ギャレットだけど、本盤はそれが気にならない。最…

時すでに遅し

インボイスやマイナンバーカードをはじめ官僚のいいなりばかり。外交も米国への属国度合いを強めてしまった。支持率低下は遅いくらい。 統一教会との癒着にしろ政治資金パーティー問題にしろ、安倍晋三の仕込んだ悪業で非難されるのは可哀想な気もするけれど…

神童の成熟

2015年に『My Favorite Things』でデビュー、神童と呼ばれたジョーイ・アレキサンダー。メディアではこの年のベストアルバムに選ぶ人も多かったものの、当時11歳。いくらなんでもまだ子どもじゃないかとスルーしてしまった。それから8年、ディスクユニオンで…

深い愛情と熱量のある政治家が世の中を変える

前明石市長・泉房穂の講演をYouTubeで見た。立憲民主党の原口一博が主催する勉強会での映像だが、これが凄まじい迫力。心が揺さぶられ、涙がこぼれた。いま、人の心を動かす政治家はほかにいない。この人が応援に回った選挙は全勝しているのも頷ける。こうい…

ジェリー・マリガンの幸福感に満ちた白鳥の歌

gerry mulligan quartet dream a little dream ピアノ入りのワンホーンカルテットでジェリー・マリガンがゆったり丁寧に歌い上げる。リリースは亡くなる2年ほど前の1994年。 マリガンのワンホーン作品は珍しい。 チェット・ベイカーやボブ・ブルックマイヤー…

追悼 山田太一

脚本家の山田太一が逝ってしまった。 この人のドラマからは多大な影響を受けた。とりわけ『男たちの旅路』『早春スケッチブック』は刺激的だった。 世代間の対立や価値観のぶつかり合い、そこから生じる煩悶と葛藤を描いた作品群は、見る者にいかに生きるべ…

知られざるケニー・クラーク

kenny clarke klook's clique ケニー・クラークのリーダー作なのに、ジャケットには無名のアルト奏者が大きく写っている不思議なサヴォイ盤。当時ケニー・クラークは、サヴォイレーベルのハウスドラマー兼ミュージシャン発掘担当だったことから、新人の売り…

野仏、高遠石工、ブリコラージュ

東京と伊那谷を往復する道すがら、山梨・白州の喫茶店に立ち寄った。店内に並ぶ店主の蔵書らしき本の中から石仏に関する本を見つけて珈琲が来るのを待った。石仏には、磨崖仏やお寺の境内に立つ仏像のほか、庚申塔や道祖神といった野仏もある。 また野仏にも…

黄色い秋

垣根式葡萄畑と銀杏並木の黄色い秋。 季節の移ろいを感じながら過ごす日々。

市田柿づくり

今年から市田柿づくりに参戦。 皮むき機の優秀さに驚き、硫黄燻蒸という加工プロセスに感心する。吊るす道具は自動車メーカーの下請会社が考案したものだという。中小企業の技術開発力は素晴らしい。 11月初めから参戦し、ようやく7割くらいまできた。予想は…

ジョン・ルイスは最高なんだけど

john lewis slavic smile ジョン・ルイスとミルト・ジャクソンは音楽の方向性が異なるにもかかわらず、MJQとして長年活動を共にした。1974年にミルト・ジャクソンが脱退するとMJQは解散。ところが7年後の1981年には、まるで熟年離婚した夫婦がヨリを戻すかの…

屹立する孤高のダンディズム

enrico rava new york days 仄暗い闇、ひんやりした抒情 朧げな記憶、醒めたロマンチシズム エンリコ・ラヴァ、畢生の傑作

グローバル・サウスの時代

さまざまな意見が飛び交ったラグビーワールドカップ。南アフリカが1点差でオールブラックスに勝ち、連覇を達成した。 南アフリカといえば、かつてはアパルトヘイトの国というイメージだったけれど、ラグビーを見る限り、さまざまな肌の色の選手が代表として…

さらば、競馬よ

世界最強馬とダービー馬の対決で盛り上がった天皇賞は、世界ランク1位のイクイノックスの圧勝であっさり幕を閉じた。 レース結果はともかく、残念なのは相変わらずコロナ対策を名目とした入場制限が行われたこと。入場料は500円に跳ね上がり、かつての自由席…

伊那谷の川霧

天竜川の流れに沿って川霧が数十キロに渡って連なる。伊那谷ならではの絶景。

岡谷のうなぎ

関東風の背開きで、関西風に蒸さずに焼き上げ、甘く味付ける。山国の素朴で庶民的な鰻。

追悼 カーラ・ブレイ

カーラ・ブレイが亡くなった。87歳というから天寿を全うしたということになるのだろう。でも、まだまだシーンに喝を入れるような作品を発表してくれそうな気がしていただけに、残念であり寂しい。数十年前のこと。吉祥寺のバー「アウトバック」で『Fleur Car…

棟方志功展

エネルギッシュでプリミティブ。なのに不思議なほどお洒落。

隣国との差

韓国軍機に乗せられて韓国に到着した日本人が51人、その後に政府が送ったチャーター便は8人乗せてドバイ止まり、しかも3万円を請求するという。トホホ。 この国の政府は、自国民を守る能力すら隣国よりも劣っているのか、救う気がないのか。都合よく法をねじ…

甘口ラヴァも美味しい

"イタリアの至宝"、エンリコ・ラヴァ。美しくて伸びやかな音は天下一品だし、バラードプレイでの張り詰めた緊張感は"至宝"という称号にふさわしい。一方でエキセントリックでダークなフリージャズがいつ飛び出すかわからない。振れ幅の大きさに警戒が必要で…

鯛は頭から腐る

ジャニーズ事務所の二度目の記者会見がやらせだったことが発覚した。 1社1問とか、応えに対してさらに質問する"さら問い"はNGといった"ルール"は総理会見をマネた悪弊。都合の良い質問や批判的な記者へのヤジや怒号を飛ばすサクラを仕込むのは株主総会のやり…

完成度の高い欧州ハードバップ

the diamond five brilliant これはよく出来た作品。端正なハードバップ、お洒落なジャケット、大名盤というわけではないけれど、とにかく完成度が高い。 プレイヤーが個性を競うハードバップではなく、グループのトータルサウンドで勝負しているところは現…

幸せを届ける仕事

ぶどうの収穫と出荷が終わった。 今年はシャインマスカットの栽培面積が広がって収穫量が増えたところに、原発汚染水の海洋放出で中国・香港への輸出が途絶したため、シャインマスカットの価格が大幅に下がったと報道された。 確かに農協の買取価格は下がっ…

焦る大統領と国連の終わり

国連の機能不全があらわになった。 安保理の常任理事国のうち、今回首脳が参加したのは米国のみ。戦争はロシア優勢でゼレンスキーの国連演説は空席が目立っていたという。ポーランド首相がウクライナ支援中止を表明するなど、ゼレンスキーへの風当たりは強ま…