絶望と不寛容から逃れよう

かつての同僚と3人で飲み会を開いた。それぞれ違う部署になってしまったが、関係は変わらない。久しぶりに楽しい一夜を過ごした。

7歳下の後輩が仕事の辛さの原因がどこにあるのか、話しはじめた。彼によれば「一億総広告代理店化」ということになるらしい。仕事は誰かにやらせてマウントをとることばかり考え、責任を引き受けようとはしない。そんな人ばかりになったのは、広告代理店の悪影響だという。
自分としては大学の独立行政法人化と経営学の影響ではないかと思ったりする。いずれにせよ、そういう人が増えているのは確かだ。そんな人間ばかりになれば、他人に対して不寛容な社会になるのは当然。設計図の視座に問題があったのは明らかで、失政といっていい。

資産の有無が現状に対する態度を決定づけ、格差が価値観の乖離と社会の分断を招いている。グローバル資本主義による世界的問題ではあるものの、危機感のなさが絶望と表裏一体となっているのは日本独特の現象だ。
生きている間に東日本大震災のようなことを見るとは思わなかったが、日本はほんとうに終わるかもしれない。一刻も早く安全地帯に逃れることを考えたい。