ビル・エヴァンスとミシェル・ルグラン

コロナ禍ももうすぐ2年になる。手持ちの仕事も片付きすっかり暇になった。テレワークで楽させてもらっているものの、人と接することがなく、退屈かつ張り合いもない。なによりも、かみさんが不在なのがつまらない。これから先、楽しく過ごすには、どうするのがいちばん良いか一人考えている。

ミシェル・ルグランの「what are you doing the rest of your life」は「これからの人生」という邦題がつけられている。
この曲を初めて聴いたのはミルト・ジャクソンCTI盤だった。印象深いのは、バルネ・ウィランの『French Ballads』やジョルジュ・ロベールの『Plays Michel Legrand』のヴァージョン。

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近年発表されたビルエヴァンスのロニー・スコッツでのライブ音源に、この曲のトリオ演奏が収録されている。1969年の録音だが、晩年の「You must blieve in spring」と共通する諦念感が漂う。「I will say goodbye」もルグランの曲であり、エヴァンスはしだいにルグランの曲に惹かれていったようだ。

これらの演奏を聴いていると、「Bill Evans Plays Michel Legrand」 なんて作品がつくられていても、おかしくなかった気がしてきた。アルファやヴィーナスは、エヴァンス相手でも、そんな企画を持ち込んだだろうか。何はともあれ実現しなくて良かったけれど。