2023-01-01から1年間の記事一覧

乗鞍岳下山行

かみさんがコロナに罹ってしまい、治ったとはいえ体力が戻っていない様子。当初予定していた裏銀座縦走は断念し、空木岳に変更したが、直前になって空木に行く自信がないと珍しく弱音をいう。リハビリを兼ねて手軽に歩けるところへ行こうと行先を乗鞍岳に変…

能楽初体験

知人からチケットを譲ってもらい、初めて能楽を観にいった。 事前に予習をして国立能楽堂に臨んだものの、何を言っているのかわからず、始まってすぐにストーリーが追えなくなってしまった。 でも、つまらないかといえばそんなことはない。異世界の不思議な…

REDレーベルの名品

red records all stars together again for the first time リズム陣は晩年のスタン・ゲッツを支えた名脇役、ケニー・バロンとヴィクター・ルイス。フロントはREDレーベルからいくつかリーダー作を発表しているボビー・ワトソンとジェリー・バーガンジ。 ケ…

祝・復活 伊藤新道

いちばん好きな山小屋はどこかと問われたら、三俣山荘か北穂小屋かで迷う。 好きな山小屋はほかにもいろいろあるのだけれど、この2つの山小屋は幸福感に満ちている気がする。どちらもコーヒーが美味しい。それがそんな印象を抱く理由なのかもしれない。伊藤…

イミテーションゴールド

cindy blackman code red ジャズっぽくないジャケットに引いてしまうが、中身は聞き応え十分のハードバップ。録音は1990年。リーダーの赤のボディコンがバブルっぽい。黄金のトニー・ウィリアムスクインテットとメンバーが重なっているわけではないけれど、…

Vinyl人気に背を向けながら

Vinylという単語を目にするようになったのはいつからだろう。 5〜6年前くらいからかと思ったら、少なくとも2013年にはこんなものが出されていた。 vol.3が2013年だから前年くらいからVinylという表現が登場したに違いない。 Vinylとはアナログレコードのこと…

倫理を欠くビジネスモデル

しばらく前から携帯がおかしくなっていたが、ついに文字がまともに打てなくなってしまった。修理しても完全に直る保証はないという。機種変更するしかない。 思うようにならない画面と格闘しながら、WEB上でなんとか端末を購入。docomoショップで端末を受け…

ビル・エヴァンス94回目の誕生日に

bill evans paris concert edition two 8月16日はビル・エヴァンスの誕生日。1929年生まれだから、生きていれば94歳ということになる。 誕生日を祝ってエヴァンスを聴こうと、ピックアップしたのは、没後発表されたこの作品。晩年のエヴァンスの美しい演奏を…

湖東に吹く風

めったに出かけない義母がどこかに行きたいという。早起きして琵琶湖畔までクルマを走らせ、近江八幡と彦根を回った。上高地は外国人だらけだったが、3連休前のせいか近江八幡は観光客も少なく、ストレスを感じることはない。彦根城も同様。外国人を見かける…

ピークを踏まない山登り

初心者向けルートかと思っていた表銀座。大天井岳から先はけっして楽なルートではなかった。とくに西岳から水俣乗越への下りはあまり整備されておらず、いくつか危険箇所があった。 槍ヶ岳には登るつもりはなく、水俣乗越からそのまま下山。結局、燕岳には行…

プチ東北旅行

「温泉に行きたいっ!」とかみの声。 このくそ暑いのに温泉?と言いかけたが、農作業が一息ついて、とにかく遠出したい様子。ならば、せめて猛暑を逃れて東北の温泉へ行きたい。急きょ宿を探すと、秋田・乳頭温泉の鶴の湯に空きがあるようだ。よし、行こう。…

コマウスユキソウ

今年は久しぶりに縦走をしたい。でもテントを背負って歩く自信がない。そこで手近な木曽駒ヶ岳で足慣らしすることにした。 標高2612mの千畳敷カールまでバスとロープウェイで運んでくれる。そこから頂上直下のテント場までは1時間半程度。テント装備で最初の…

Talkin' About J.C.

Grant Green Talkin' About! 7月17日はコルトレーンの66回目の命日。かつて、この日は一日中コルトレーンだけをかけるジャズ喫茶があったと記憶している。ジャズといえば、まずはコルトレーンという風潮があったのだ。連日の猛暑、命日とはいえ、とてもコル…

哀悼 りゅうちぇる

吉本芸人のように徒党を組むことも媚びることもない。ピュアでナイーブ、いつも真摯で一生懸命。そんな姿勢がテレビから伝わってくる人だった。 嘘偽りのない発言や行動とひきかえに、ボロボロに傷つき、深い孤独に苛まれていたのだろう。 SNSでの誹謗中傷が…

濡れない雨

東京と伊那谷間をクルマで移動する際、無料版spotifyでさまざまな音楽を聴く。AIで生成されるプレイリストを流していると、記憶の彼方にあった歌が突然流れてきたりする。何が出てくるかわからないのが楽しい。 先日、荒井由実時代のユーミンによく似た歌が…

欧米かぶれの70歳

山下達郎夫妻は日本のポップミュージックを牽引してきたミュージシャンの空疎さを象徴している。海の向こうの文化に憧れ、一生懸命コピーして心地よい音楽に仕立てて生計を立ててきた70歳の老人に過ぎない。 正義や倫理よりも義理人情が優先するのは、かつて…

平日の山歩き

天気予報を見ると暑すぎて野良仕事は厳しそう。葡萄の袋掛けと消毒も済んで一段落したので、お休みにして霧ヶ峰周辺に遊びに行くことにした。 平日の天気の良い日にさっと山歩きに行けるのは、サラリーマンを辞めた特権。道は空いてるし、人も少ない。 鷲ヶ…

順調に生育中

今年の葡萄は失敗と思っていたが、杞憂だったようで、ここにきてだいぶ生育が進んだ。ホッとすると同時に果樹の生命力に驚く。 摘粒して袋掛けをすれば葡萄は一段落。そうすれば平日に山にも行ける。 葡萄の世話を終えた後は、猫と遊ぶ至福の時間。幸福な日…

なんの感慨もなく

今月末をもって長年勤めた会社を退社、昨日が最終出社だった。サラリーマン失格の自分でも、この会社ならやっていけるかもしれはないと思って入社したが、なんとか勤め上げることができた。同年代の多くが合併や統合、経営危機などで転職を経験しているなか…

米国のゴールデンエイジとソニー・ロリンズの逸品

sonny rollins quintet rollins plays for bird このアルバムがソニー・ロリンズの代表作として取り上げられることはない。でも、ミドルテンポでゆったりアドリブを綴っていく演奏には不思議な魅力がある。 緊張感溢れるスリリングなアドリブの応酬ではなく…

圧巻の古代メキシコ展

有給休暇消化期間に入り、会社から解放されてほんとうに気が楽になった。これでお金の心配もなく暮らせたら言うことがないのだが、そうもいかない。まぁ、なんとかなるさ。せっかく自由になったのだから、混雑を避けて平日に活動しようと、開催中の『古代メ…

森山威男のドラミングを浴びる

森山威男 take 0 90年代以降の森山威男のアルバムは、メンバーこそ違えど、どれも似たような内容で、やや食傷気味だった。このアルバムも若手テナーのワンホーンということもあって、食指が動かず購入を見送っていだが、いよいよ入手困難になりそうなので、…

老成より老練

melvin rhyne boss organ ウエス・モンゴメリーの『Boss Guitar』に倣ったタイトル、タバコを咥えた写真をあしらったジャケット。クリスクロスらしい、素っ気ないプロダクションが良い感じにハマっている。 ともにデビューまもないピーター・バーンスタイン…

欧州映画に震撼

映画マニアの方にいただいたチラシに惹かれ、久しぶりに映画館でヨーロッパ映画を観た。 ベルギーの女性監督、シャンタル・アケルマンの『ジャンヌ・ディエルマン ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地』という長いタイトルの作品だ。1975年発表だが、…

だめだこりゃ

昨年6月末に土地が見つかってから一年。家づくりが思うように進まないまま、会社生活も残りわずかとなった。 仕事の引き継ぎをしていると、40代後半から50代前半の人たちは、自分の身を守ることばかり考えている人がほんとうに多いと感じる。病的なほど責任…

シリアスなグラント・グリーン

grant green solid 泥臭くてアーシーなグラント・グリーンがタイトル通りソリッドでシリアスな面を見せる一枚。公民権法が制定された時期のセッションだからだろうか、メンバー全員が熱のこもった演奏を繰り広げていて聴きどころは多い。ジェームス・スポル…

ダービー雑感

ダービーの日の東京競馬場は朝から独特の空気に包まれる。晴々しさと高揚感、希望に満ちたダービーDAYの始まりだ。 ところが、今年は様子が大きく違った。入場者数が少なくオークスとあまり変わらない。メインスタンドが予約席になったためグループで来る人…

コンプリート盤で胸やけ

the complete an evening with joe henderson いつのまにか"テナータイタン''として巨匠になっていたジョーヘン。キッカケは新生ブルーノートのヴィレッジバンガードにおけるライブ盤のように思う。 こちらも同じくピアノレストリオによる録音ながら、ベース…

アン・リバティアイランドとなった東京競馬場

オークスは久しぶりに東京競馬場でライブ観戦。楽しみにしていたが、JRAのやり方に不愉快な思いばかりが募った。 まず入場料が500円に跳ね上がっている。来週のダービーは1000円に上がるという。なぜ入場料が上がるのか理屈がわからない。 さらにかつての自…

いぶし銀デイヴ・バーンズ

dave burns 1962 sessions Vanguardの初リーダー作『Dave Burns』に同年の2つのセッションを加えたお得なCD。ディスクユニオンで中古を漁っていて拾った。 『Dave Burns』は以前からシブいジャケットが印象に残っていた。かといってどうしても入手したい作品…