イミテーションゴールド

cindy blackman code red

ジャズっぽくないジャケットに引いてしまうが、中身は聞き応え十分のハードバップ。録音は1990年。リーダーの赤のボディコンがバブルっぽい。

黄金のトニー・ウィリアムスクインテットとメンバーが重なっているわけではないけれど、シンディ・ブラックマンはトニーのようだし、フロントにウォレス・ルーニーがいるのでサウンドの印象はそっくり。
マルグリュー・ミラーの代わりにケニー・バロンがピアノに座っている分、どこか切れ味不足で、やはりトニーの黄金クインテットにはマルグリュー・ミラーのセンスが不可欠だったことを認識する。

これならトニーの黄金クインテットを聴いたほうが良い、といったら身も蓋もないわけで、ウォレス・ルーニーの素晴らしさは際立っているし、他流試合に挑んだ若きスティーヴ・コールマンの気合いの入った演奏を聴けるのは貴重。
イミテーションではあるけれど、"黄金のクインテット"。