米国のゴールデンエイジとソニー・ロリンズの逸品

sonny rollins quintet rollins plays for bird

このアルバムがソニー・ロリンズの代表作として取り上げられることはない。でも、ミドルテンポでゆったりアドリブを綴っていく演奏には不思議な魅力がある。
緊張感溢れるスリリングなアドリブの応酬ではなく、リラックスして歌心を披露しながら展開される演奏は幸福感に満ちている。
マイルスの初期プレスティッジ盤などにも共通するこの味わいは、豊かで明るい1950年代の米国を映し出しているように思える。
ロリンズの傑作群の中でひっそりと佇む逸品。