2019-01-01から1年間の記事一覧

ギル・エヴァンスの奥深く豊潤な森

the individualism of Gil Evans ジャズを聴き始めてギル・エヴァンスの世界に最初に触れるのは、多くの場合、マイルスの「スケッチオブスペイン」ではないだろうか。 自分はそうなのだが、これがどうしても好きになれない。いくら名盤と言われても、アラン…

日曜午前にジョー・ニューマン

Jive at Five 日曜の午前、散らかった部屋を片付けながらジョー・ニューマンを聴く。彼のトランペットは、クセがなくまろやかで優しい。これ見よがしではなく、丁寧な名人芸を軽やかに聴かせる。 こういうジャズがいいと感じるようになったのは歳を取ったと…

夕霧そば

大阪で有名な蕎麦店、夕霧そば瓢亭に行ってみた。15時という中途半端な時間なら空いているだろうと思ったのだが、引戸を開けたら薄暗い店内に客がいっぱい。しかも騒々しい。普通のうるささではない。とてつもなくうるさいのだ。若い男3人組とおばちゃん4…

プリウスミサイル

池袋暴走事故の元通産相官僚が署名を受けて書類送検になったという。ネットでは流行語になっている「プリウスミサイル」。大手メディアでは、この言葉は絶対言えないようだ。 マスメディアは広く一般の人々に気づかせるためにも、トヨタへのインタビューぐら…

引き出しと組織力

どれだけの引き出しを持っているか、あるいは用意できるか。 個人差があって、今、持っていないし用意も出来ない人が多いのだと思う。用意する必要がない都会人が多くなってしまったから。 だから組織で揃えるしかないのだ。

ナイナイ尽くしの福居良

福居良 Mellow Dreamこのジャケット、リターントゥフォーエバーに似てるよねぇ。でもタイトルがどこにもない。良くも悪くもバップ特有の重さがない。同じ日本人でも秋吉のようなガツンとした骨っぽさはない。黒くない。かといって演歌的湿っぽさもない。ほの…

六甲山

カラダがこれ以上ないほど鈍ってしまい、キツイ、キツイ。次々と抜かれてなんとかたどり着いた。途中、こんな奴らに出会い、変化に富んで楽しかった! そのまま有馬温泉へ向かう。下り始めてすぐに肉離れのような状態になってしまい、休み休みなんとか下山。…

野蛮で優しいミンガス

エリントンの芸術性を人間臭さに変えて、野蛮さを加えると美味しいミンガスミュージックが出来上がる。 この生命感がジャズの真骨頂。ミンガスの下で音楽に命を燃やしてしまったのか、みな早逝してしまった。人間臭いということは優しいということ。こういう…

穂高を愛した男

穂高岳山荘の小屋番、宮田八郎さんの山での生涯を追った映像番組『穂高を愛した男 宮田八郎 命の映像記録』を見た。 よくこれほど映像が残っていたものだと思う。仕事道具でハチローさんが記録のために撮っていたようだ。それを編集して世に出してくれたNHK…

三等国

英語民間試験というものが導入される予定だったことを、萩生田発言の前から知っていた人はどれだけいただろうか。ひっそりと進めていた悪だくみが、新米大臣の脇の甘さで明るみに出たといったところだろう。 日教組憎しの安倍政権は文科省を改造している。そ…

ラズウェル・ラッドの置き土産

Roswell Rudd trombone for lovers 中古を漁っていて目にとまった。ジャケットがイメージに合わない。しかもこのタイトルはギャグか? ラズウェル・ラッドがムーディーにバラッドを演るはずないし‥‥。 そんなこんなで半信半疑ながら、安かったので買ってみた…

異文化としての瀬戸内

祖谷の小便小僧を見て池田町に入る。切り立った崖の上に狭い道がつけられている。すれ違いが困難で、いつ対向車が来るかわからない。かみさんは大喜びだが、気が気じゃない。ようやく国道に出たときはホッとした。 善通寺でうどんを食べた後は、丸亀城へ。急…

かずら橋を渡る

一度訪れてみたかった秘境・祖谷のかずら橋。ガイドブックに結構怖いと書いてあったが、予想以上に怖かった。なにしろ足元の板と板の間が広くて下を流れる川がまる見え。板を渡って歩くのだが、板の幅が狭く、踏みはずしそうなのだ。そのうえ、かずらがギュ…

昔町を訪ねて 3

淡路島を通って四国へ。途中、鳴門海峡の展望台に寄ると、タカの渡りを観察する人たちがいた。一瞬でタカの種類を判別している。どうやら見ているうちにある日開眼するらしい。こりゃ達人の技だ。展望台が高くて眼下にタカが飛び、舞い上がって行く。風も気…

首里城全焼で明らかになった警備・防災の無能

首里城が全焼してしまった。燃え盛る映像を見て沖縄の人たちは心が張り裂けそうだったのではないかと思う。失われたものの大きさにたじろぐ。 ここまで完全に焼け落ちるとは衝撃的だ。警備や警報システム、防火設備がまったく役に立たなかったのはなぜなのか…

忖度禁止令

愛知ビエンナーレに続いて、今度は川崎の映画祭で上映中止騒ぎが起きている。ことなかれ主義が忖度を招き、結果的に大騒ぎになっているんだから世話ない。骨のない空っぽ人間ばかりでは、忖度禁止令でも公布しないと、この流れは止まらないだろう。 畸形のナ…

サッチモの後継者

Lester Bowie's Newyork organ Ensamble Fumky T. Cool T. サッチモの後継者は誰か。 このどうでもいい問いに対する答えは、レスター・ボウイしか考えられない。エンターテイメント性とユーモア、解放性、そして楽器の鳴り、音の大きさ‥‥。 本国アメリカでは…

そつのないアイドル

いいメンバーが揃ったからだろう。いつもの天皇賞より混雑している。入場人員は前年比107.5%とのこと。 アーモンドアイはアイドルだ。ジェンティルドンナのような女傑ではないし、ウォッカのような大女優でもない。そつのない完璧さは令和の時代にふさわしい…

不良オヤジの贈り物

Cornell Dupree Mr.2500 live at birdland 今は亡きコーネル・デュプリー、バードランドでのライブ録音。テキサススタイルのギター、いなせなR&B。ちょっとワルな感じがたまらない。 ジャズがグローバル化するにつれ変質していくのは悪いことではない。しか…

日曜昼下がり、バブス・ゴンザレスと。

Sunday Afternoon With Babs Gonzalez At Small's Paradise 日曜日の午後ということは、教会の帰りだろうか。バブス・ゴンザレスがトップミュージシャンをバックに至芸を繰り広げる。ハーレムのクラブの雰囲気をたっぷり味わえる貴重なアルバムだ。 ポエトリ…

京都競馬場でウイニングランを

今年の菊花賞は武豊のワールドプレミアが勝った。 馬体は見映えするけど、入れ込んでるうえにプラス12キロ。前々走後の武豊のコメントが辛口だったこともあって、まだまだ完成途上、と迷わず切った。 本命にしたホウオウサーベルは見せ場なし。ヴェロックス…

天神橋筋商店街で、辻まこと

日本一長い商店街、天神橋筋商店街を歩いてみた。お目当ては、天牛書店天神橋筋店。 アーケード街が南北にどこまでもまっすぐ続いている。まん中ぐらいから入ったのか、どっちを見ても終わりがまったく見えない。それほど人が多いわけでもないので、通りを先…

北の大地でマラソンを

IOCが東京五輪のマラソン競技を札幌で開催すると発表した。そこまで権限を持っているとは知らなかったが、これは英断といっていい。35℃なんていう猛暑になる可能性が高いんだから、いくら発走時間を早朝にしたところで焼け石に水だもの。 いちばんおいしい競…

タワーマンションと格差社会

台風被害で武蔵小杉のタワーマンションが話題になっている。トイレが使えなくなったり、エレベーターが稼働しなくなったりしているらしい。タワーマンションの場合、エレベーターが稼働しなくなったら高層階は孤立してしまう。まさかそんなことはないという…

ジャケ違い3題

steve kuhn mostly ballads LPで発売されたときのジャケット。 たぶん国内のみ。 外盤CDで発売されたときのジャケット。最初はこちらを入手。 くつろいでいるとはいえ‥‥ 断然上の勝ち。買い直した。 art pepper wintermoon LPで発売されたときのジャケット。…

40年後の岸辺のアルバム

過去最大級の台風が首都圏を直撃。多摩川が氾濫し、二子玉川や武蔵小杉では水害が発生した。暴風が2〜3時間続き、わが家でもマンションのバルコニーの天井が剥がれ落ちた。 多摩川の氾濫といえば、家が流される映像が目に焼き付いている。『岸辺のアルバム』…

台風でエリントン

台風来襲で出かけられないときは、音楽をじっくり聴くにはよい機会。久しぶりにエリントンを聴く。 Duke Ellington Masterpieces by Ellington Duke Ellington black brown and beige チャーリー・パーカー同様、エリントンが「わかる」までには歳月がかかる…

深夜2時の南博

南 博 TOUCHES & VELVETS QUIET DREAM クールでスタイリッシュ。南博のピアノは、喧騒が静まった深夜2時の都会の音楽だ。scrapple from the appleのオシャレ度はハンパない。

ジョー・ロバーノのチャールス・ロイド化?

I Have the Room Above Her 物語を想起させるタイトルとジャケット。夢の中にいるような幻想的サウンドだが、甘さはまったくない。ゆったりとした時間を過ごしたいときにボリュームを絞って流す。 主役はジョー・ロバーノだ。ジョー・ヘンダーソン系のとらえ…

ナゴヤクオリティ

こいつ、市長なんだぜ。名古屋って恥ずかしいとこだな。 名古屋に生まれなくて良かったわ。