穂高岳山荘の小屋番、宮田八郎さんの山での生涯を追った映像番組『穂高を愛した男 宮田八郎 命の映像記録』を見た。
よくこれほど映像が残っていたものだと思う。仕事道具でハチローさんが記録のために撮っていたようだ。それを編集して世に出してくれたNHKのスタッフに感謝です。
動くハチローさんの姿、美しく厳しい穂高、リアルで迫力ある映像の連続。レスキューのシーンは見ていて辛くなるほどだ。盛りだくさんで、テーマが絞りきれていない面はあるものの、ハチローさんを描き切りたいという思いが溢れていた。奥さんのおにぎりの話は出来過ぎに思えるけど、これはそのままのハチローさんであって、演出でもなんでもないのだ。本当に素敵な人だと思う。
ずいぶん昔のことになるが、植村直己が遭難したときに、奥さんの公子さんの対応をテレビで見て、なんて素敵な人なんだろうと思ったことを思い出す。気丈な態度がとにかく素敵で強く印象に残っている。こういう人と結婚したいと本気で思った。
ハチローさんの奥さんも植村公子さんとはちょっと違うけど、気丈で素敵な人だ。出会いのころの話をしているときの表情はほんとうに幸せそう。とてつもない喪失感におおわれていることが伝わってきてせつない。4人の娘たちがいることで、他人なのに救われた気分になる。
はて、わがかみさんの場合、自分が突然死んでしまったら、どうなんだろうと考える。すぐ立ち直りそうで、悲しいやら嬉しい気もするやら‥‥。
ハチローさんの新発見。すごくきれいな字を書く人だったんだということ。ついでにハゲだったこと(笑)。