完成度の高い欧州ハードバップ

the diamond five brilliant

これはよく出来た作品。端正なハードバップ、お洒落なジャケット、大名盤というわけではないけれど、とにかく完成度が高い。
プレイヤーが個性を競うハードバップではなく、グループのトータルサウンドで勝負しているところは現代的といえば現代的。モードという手法がマイルスによって磨き上げられることがなかったら、あるいは公民権運動が盛り上がっていなければ、1960年代にジャズはこのような方向に進んでいたのかもしれない。そんな想像を掻き立てる。

知る人ぞ知る名盤でCD化されたときは話題だったという。長年ジャズファンを続けてきたものの、こんなアルバムがあることもCD化されたことも全く知らなかった。
まったくもってジャズは奥が深い。