実は凄いらしいアル・フォスター

スーパーで空きダンボールを調達して処分するCDを詰め始めた。この作業は時間がかかる。処分するかどうか迷うと聴き直すことになり、なかなか進まないのだ。でもそれがまた楽しい。

Al Foster Love,Peace and Jazz
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このアル・フォスターのリーダー作はエリ・デジブリを目当てに入手したもの。エリ・デジブリの演奏がいまひとつ面白味がなく、以前処分する候補に上がっていたが、生き残ってきた。その理由は、ライブの臨場感があまりに素晴らしいからだ。アル・フォスターの気合いの入った掛け声、必死で応えようとするエリ・デジブリ。ケヴィン・ヘイズのピアノもライブならではの荒々しさ。このバンドはまるで野獣のような生命感を感じさせる。全てを握っているのは、やはりアル・フォスターのようだ。久しぶりに聴いたが、今回も処分は見送った。

小川隆夫の『ジャズジャイアンツ・インタヴューズ』のなかで、デヴィッド・サンボーンがアル・フォスターを絶賛している発言がある。

「アルを世界一素晴らしいジャズ・ドラマーと評価するのは、ダイナミックスのコントロールが完璧にできるからだ」

この本のなかではダイナミックスを単純に「音量」としているけれど、強弱をつけることで音楽に生命感を与えるといったイメージだろうか。いずれにせよ、このドラマーが思っているよりも凄いミュージシャンだということを知る。

このアルバムを聴いて、久しぶりにライブに足を運んでみたいと思った。コロナでライブハウスは壊滅的な打撃を受けている。 Go To ライブキャンペーでもやってくれないかな。