雪景色

Duke Jordan Flight to Denmark
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久しぶりの大雪で東京はすっかり雪景色になった。テレビはお約束のように大騒ぎ。雪が降った程度で公共の電波を首都圏専門チャンネルのようにしてしまうところに、テレビ局の良識のなさが表れている。

雪景色のジャケットといえば、デューク・ジョーダンの名盤を思い出す。このアルバムはアナログレコードで保有していて、CDに買い替えたいのだけれど、なかなか適切なCDが見つからない。紙ジャケではなく、かつボーナストラックが挟み込まれていないものがいいのだけれど、なぜか別テイクのボーナストラックがくっついていて同じ曲を続けて聴かないといけないものばかりなのだ。

デジタルだからどうにでもなるとはいえ、いちいちプログラムで曲を選択する作業をしなくちゃいけないのは不便。なによりこのアルバムが名盤なのは、全体を通じて感じさせる演奏の温かさとジャケットの雰囲気がマッチしているからで、別テイクはそれをぶち壊してしまう。

そんなこんなでデューク・ジョーダンを聴くときには『Kiss Of Spain』を取り出すことになる。富樫雅彦のブラシワークが冴え渡り、表題曲のただならぬ寂寥感がデューク・ジョーダンの他の作品とは一線を画す。「Flight to Denmarkを上回る作品をつくりたい」というプロデューサーの思いは実現した。ジャケットデザインを除いては。

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