スタン・ゲッツのダンディズム

stan getz voyage

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紅白歌合戦を見ていたら、髭男dismというバンドが出場していた。ダンディズムといえば、スタン・ゲッツのこのアルバムをおいてほかにない。

これを吉祥寺A&Fで聴いたときは、ぶっ飛んだ。yesterdaysで、ケニー・バロンが入ってくる瞬間、鳥肌が立ち、ゲッツが思い切り低音から吹き上げるときにまたまた鳥肌が立った。

ゲッツといえば、ルーストの頃に代表される女性的なイメージで、それはそれで好きだったが、このアルバムでイメージが大きく変わった。コートの襟を立てて寒い冬の夕暮れを大股で進んでいくような男らしさ。なんてかっこいいんだろう。ケニー・バロンとのセッションは駄作がないが、すべてはこの作品から始まったと記憶している。

あの鳥肌が立つ音は、残念ながら家の再生装置では再現できないが、記憶の中で鳴り響いている。