かつて入社案内という冊子があった。売り手市場で採用難の時代、各企業が費用を投じて制作していたのだ。そんなときに、会社の先輩がある企業の入社案内で村松友視に原稿を書いてもらったことがあった。上がってきた原稿を見た先輩は「これ、いいよな」といいながら見せてくれた。
「この先、滝壺に落ちると分かっていても、漕ぎ出さなければならないときがある。そういう勇気を持って社会に出てほしい」
そんな内容だったと記憶している。
果たしてそんな若者は増えたのだろうか。残念ながら真逆になったようにしか思えない。
人の上に立ちたがる者、勝ち組につくことしか考えていない者、そんな若者が多い。それは大阪維新を支持する人たちと重なる。知性や理知が決定的に欠如している。
インバウンド頼みの経済政策は破綻、カジノ誘致は大失敗、教育、文化、福祉は削減。コロナ対策だって何ら成功していないばかりか、給付金の支給が最も遅れているのは大阪だ。カジノが頓挫した以上、万博も失敗に終わって荒れ果てた埋立地と借金だけが残るだろう。
吉本とテレビ局をおさえれば、簡単に統治できるなら、大阪の民度はそうとう低いと言わざるを得ない。
東京も状況はさほど変わらない。
都知事選は緑のタヌキの圧勝で決まりらしい。
東洋経済によれば、日本の貧困率はワースト15位、大学進学率は22位。パワハラ発生率はワースト4位。人助け指数では125位と最下位。
犯罪発生率が低いのと健康なだけで、日本の民度は決して高いとは言えない。
民主主義が根付かない国、日本。
またまだ没落は続く。
