車中泊で回る旅

9月の山歩きに備えて体力づくりをしないといけない。まずは八方池まで歩こう。そう思い立ち、白馬の道の駅で車中泊をした。CX-5に換えてからは初めての車中泊だ。レヴォーグに比べて天井が高く車幅も広くなって、劇的に快適になった。
とはいえ暑さはいかんともしがたい。大喜びでグースカ寝る家人の隣で、寝苦しく何度も目が覚めて朝を迎えることになった。

のっそり起き上がると、隣で「車中泊で満足しちゃったよ」とのたまうヤツがいる。ならばと「やめるか」と言うと、「やめるか」とオウム返し。
そんなこんなで、だらしなくもトレーニングは中止。オリパラ対応のゲート規制で大渋滞の中央道を避けて、長野市回りで上信越道で帰ることにした。

途中、川中島合戦跡に寄ると、公園に銅像が立っている。いったい誰だろうと思って近づくと、佐久間象山だった。松代出身ということは知っていたが、川中島が松代だとは知らなかった。

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奇怪な風貌と京都の三条木屋町に遭難の碑があることぐらいしか知識はないが、強烈に性格が悪かったらしいということはなぜか記憶に残っていて、それが興味を呼び覚ました。調べると松代に記念館がある。たっぷり時間もあることだし、行ってみることにした。

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佐久間象山の記念館はこんもりした山のそばにあった。その山が象山という山で、そこから象山を号としたとのこと。ちなみに読みは「ぞうざん」。地元では「さくまぞうざん」と呼ばれている。

佐久間象山の生涯を学んだ後は象山神社に立ち寄り、象山が蟄居した屋敷などを見学。大本営地下壕を見に行った。
本土決戦に備えて大本営を移すために朝鮮人の強制労働によって掘られた地下壕で、その規模は想像以上に大きかった。本土決戦になっていたら、地下壕のなかでどれだけの人が命を落としていたことか。悲劇の舞台にならずに済んで良かったといえる。

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山寺常山邸の茶室
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象山地下壕

松代が城下町だということも知らなかった。これだからふらり旅は楽しい。
松代を後に峠を越えて上田に向かうと、真田氏発祥の地・真田町というところがあった。真田一族については断片的に知ってるだけで、実はよく知らない。松代も上田も真田?という疑問を解消するため、今度は真田氏歴史館で真田の歴史を学んだ。

こうして、ネットサーフィンするように芋づるで学んでいくのはほんとうに楽しい。早く車中泊しながら全国を回ってみたい。
楽しい老後を迎えるためには、もう少しだけ我慢が必要だ。