隠れ名手の貴重盤

Dodo Marmarosa and Gene Ammons
Jug & Dodo

ジーン・アモンズディスコグラフィーを眺めていて見つけた作品。意外な組み合わせに惹かれて入手した。
ドド・マーマローサといえばアーゴの『Dodo's Back!』。冒頭の2曲の優雅な雰囲気が良く、ときどき聴きたくなる。そのドド・マーマローサジーン・アモンズとセッションしたもので、録音自体少ないピアニストだけに貴重だ。

アノトリオの『Dodo's Back!』は、CD1枚聴き通そうとすると途中で飽きてしまう。こちらは前半がカルテット、途中でピアノトリオのみとなり、終盤再びカルテットで締めくくるという構成になっていて飽きさせない。
精神を病んでいたというドド・マーマローサだが、残された録音からは、そんなことは一切感じられない。トリオでの「I Remember You」など、生命感あふれる素晴らしい演奏で、隠れた名手という表現がふさわしい。
それにしてもこの酷いジャケットデザインには絶句してしまう。良くも悪くもプレスティッジらしい作品。