箱根駅伝と緊急事態宣言

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帰省も初詣もとりやめ、箱根駅伝をダラダラみて正月を過ごした。最終区間での逆転は記憶になく、今年は最後まで楽しむことができた。
ただ、天邪鬼としてはテレビを見ていて気になることがあった。区間賞をとった選手たちがインタビューを受けると、まず口々にコロナ禍のなかで大会を開催できたことに感謝の弁を述べていたのだ。インタビュアーが水を向けているわけでもないのに、みな同じように感謝の言葉から始める。作法として叩き込まれているのだろうか。それとも同調圧力といったほうがよいのだろうか。

開催に漕ぎ着けた関係者の努力は、必ずしも選手たちを考えてのことではないことぐらい、みなわかっているはずだ。テレビ局としてはドル箱番組箱根駅伝を中止されては困るだろうし、神奈川県警としても晴れ舞台。五輪開催に向けても中止にするわけには行かない。関係者の利害が一致した結果ではなかったか。往路が終わった2日の夜になって、首都圏1都3県の知事が緊急事態宣言を政府に要請するというタイミングと箱根駅伝は無関係だろうか。

もしも東京五輪が開催されたら、アスリートたちは口々に大会の開催に感謝の言葉を述べることだろう。想像するだけでうんざりしてしまった。