嬉しい再発

bobby shew Telepathy

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ボビー・シュー、絶頂期の1978年録音が再発された。このアルバム、存在は知っていたものの、一度も目にしたことがなかった。個人的には幻の作品。

トランペットとピアノのデュオアルバムというのはほとんどないのではないか。録音当日、セッションメンバーが来なくてデュオでの録音になったという。連絡ミスだろうけど、普通なら仕切り直すところをそのまま録音してしまうところが、おおらかというべきか、テキトーというべきかはともかく、ボビー・シューの美しい音を存分に味わえる貴重な作品が誕生した。

ボビー・シューのフリューゲルホーンには、遠くを見つめているような響きがある。別の言い方をするならば「青くさい」。1970年代という心やさしき時代を体現したジャズのような気がしてならない。

アトラスレーベルに吹き込んだアルバムの出来がいいだけに、もう少し日本制作盤を残していてくれたら、と思ってしまう。