J.J.スピリッツとVenus

富樫雅彦&J.J.スピリッツ live at PIT INN

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富樫雅彦佐藤允彦峰厚介、井野信義の4人によるグループ、J.J.スピリッツの新宿ピットインでのライブ。

男臭くハードドライビングな演奏が繰り広げられる。富樫も佐藤允彦もリーダー作には手を出しにくいアーティストだし、このアルバムもそれなりに体力と気力が要求される。少々荒っぽいところもあるものの、これは名盤だ。

録音は1994年末。25年ほど前ということになる。フリーの時代を越えてきたメンバーたちがアドリブ一本で勝負する姿が清々しい。硬派なジャズが見直されるようになった時代、媚びない男たちの心意気が刻まれた。

これがVenusレーベルの作品というのは今となっては信じがたい。エディ・ヒギンズトリオでヒットを飛ばしてから、Venusは徐々に路線がズレていってしまったように思える。ここに聴かれるような媚びない姿勢を示し続けていれば、名盤が数々誕生していたかもしれない。

何はともあれ、Venusの諸作はジャケットを一新して再発してみたらどうだろう。