山形と新潟の地震で、8年前の震災を思い出した。
4年間過ごした思い出の町、陸前高田。震災のときは東京で状況もわからず、気が気じゃなかった。
積み上げられた瓦礫の間の道路の流れで、なんとか町をたどることができた。
何にもなくなってしまったけれど、心にある町は消えない。
高台になんか行ってはいけなかった。城壁みたいな防波堤構想もそう。人間に対する理解が足りない。はじめからそう思っていた。
そんなこと言えるのは、住人じゃないからだという人も少なくない。意見は別れるのは当然。そして最終的には、いつものように括弧付きの「合理性」と醜い欲望が合流する。
いざという時に、すぐに逃げれるようにすること。そういう社会を地域で作ることが再生だったのに。復興の失敗に学ぶことは多い。
陸前高田にちなんだアルバム2枚。
秋吉はこれと朝日ソノラマ原盤の『リサイタル』が白眉。秋吉のMCがまたいい。
