ストレートアヘッドなフィル・ウッズの傑作

老母を施設に入れ、ようやく一段落。ついの棲家が老人ホームというのは悲しい。できれば最期は自宅で迎えさせてあげたいと考えるが、現実はそうもいかないのかもしれない。
なかなかジャズを聴く気分にはなれなかったが、一息ついたので、元気が出るジャズを。

Phil Woods Enrico Pieranunzi & Space Jazz Trio /Phil's Mood
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1980年代以降のフィル・ウッズは予定調和的な演奏ばかりで正直つまらないものが多いが、これは例外。当時まだ三十代のエンリコ・ピエラヌンツィをバックに覇気のある演奏を聴かせる。曲はすべてエンリコ・ピエラヌンツィ作。フレッシュな素材も刺激になったのだろう、アルトの切れ味が抜群で充実した演奏が詰まっている。
海賊版のようなジャケットデザインじゃなけりゃ、もっと注目されていい傑作。