チコちゃんに叱られる

日本社会は、いつから怒るということをネガティブに捉えるようになったのだろう。親子関係は友達のようになり、会社でも「仕事の鬼」と言われるような厳しい人が減った。

みんな優しくなったけれど、鍛え上げられる機会はなくなり、自分に対しても甘えがち。ひとりっ子が増えると、こうした傾向は加速する。愛は深さを失っている。

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NHKの「チコちゃんに叱られる」が人気なのは、叱られることがなくなったことについて、漠とした危機感を感じている人が増えているからなのかもしれない。

 

政治は社会を映し出す。深い愛情を知らないまま、ただ甘やかされて育った男は、お友達を増やすことが逃げ道になると会得した。互いに利害で結びついているだけということに気付く機会もないまま、老い、朽ち果てる。

決して顧みられることはない。歴史に裁かれるのだ。