1977年の日野皓正

日野皓正 メイダンス

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渡米したヒノテルが豪華メンバーと録音したアルバム。この頃、日本ではピンクレディー大旋風。戦後30年が経過し、日本社会が大きく変わりつつあった。

文化は経済のように急には変わらない。世代交代が進み、文化的に「もはや戦後ではない」という表現が相応しくなったのが、この時代のように思える。

 

昭和17年生まれのヒノテルは、録音当時35歳、トニー31歳、ジョンスコ26歳という若さ。ヒノテルの音はブリリアントで、当時世界のトップレベルにあったことを証明している。

しかし、心に響いてくるかといえばNOだし、サウンドコンセプトもはっきりしない。「ひとりよがりで何が悪い」というヒノテルの声が聞こえてきそうだ。

このアルバムは決して傑作でもなければ名作でもないと思う。ヒノテルにはもっといいアルバムがある。