サッポロの発売中止をめぐって

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サッポロビールとファミマの共同開発によるビールがパッケージデザインのスペルが間違っていたことが判明し、発売4日前に発売中止となった。「LAGER」が「LAGAR」になっていたという。デザインを担当した会社は真っ青になっているに違いない。気の毒に思う。 

ニュースでは発売中止が当たり前のようになっているけれど、ちょっと待てと思う。4日前というと、缶の印刷はもちろん、中身まで入った状態で大量に倉庫に置かれていたはず。全て廃棄したとしたら膨大な資源のムダ使いにほかならない。

SDGsが叫ばれる時代に、そこまでしないといけないことだろうか。ビール会社として恥ずかしいミスとはいえ誤植はつきものだ。製造済みの製品については発売したほうが企業の姿勢として正しかったのではないだろうか。
そんな議論もなされることなく、ファミマへの謝罪対応と損金の負担をめぐって話し合われていたような気がしてならない。

誤植を許さない社会の不寛容さは、SDGsの推進にとって障害でしかない。社会のあらゆる面でビジネス化が進んだことが不寛容さを増殖させているとしたら、資本主義は自壊するしかないだろう。