おっさん達の裏町ブルース

count basie & dizzy gillespie the gifted ones
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パブロのジャケットセンスの酷さは筆舌に尽くし難い。おまけにミュージシャンはおっさんばかり。このアルバムも1979年リリースで、当時ベイシー75歳、ガレスピー62歳。サラリーマンなら現役引退の年齢だ。

年齢差が13もあったのは意外だが、二人の共演はそんなギャップを感じさせない。ベイシーのスモールコンボでのピアノが聴きたくて入手したのだけれど、"カンザスシティシリーズ"よりも聴きどころは多い。ガレスピーの派手なラッパと音数の少ないベイシーのピアノがスローブルースでとてもいい味わいを醸し出している。

ガレスピーの13歳下には、ソニー・ロリンズハンク・モブレーオーネット・コールマンなどがいることを考えると、ガレスピーの歴史的立ち位置が見えてくる。ガレスピーがいなければ、ジャズは革新的に行き過ぎて短い命で終わっていたような気がしてならない。