八方池まで歩くか栂池を散歩するか、とにかく白馬方面に行こう。そう決めて朝4時に出発した。白馬に着くと、白馬鑓、杓子に大きな雲がかかっている。晴れない場合を考えて栂池に向かうことにした。
ゴンドラとロープウェイで標高1900mまで登る。どんどん天気が良くなっていく。
白馬登山のために栂池には何度も来ているが、自然園を目的地にしたのは初めてだ。1周3時間半、展望湿原まで行けば白馬大雪渓を歩く登山者が見えるという。前のめりの家人。もう行くしかない。
残雪の白馬が青空に映えて美しい。初めて見たときは雑草にしか見えなかったコバイケイソウも有り難く感じるようになった。
花を見ながら緩やかに登っていく。チングルマ、ミズバショウ、ワタスゲ、ニッコウキスゲ、ゴゼンタチバナ、アヤメ、キヌガサソウ‥‥春と夏がいっぺんに来たようだ。
展望湿原にはベンチが階段状に設けられていて、みな白馬三山のほうに向かって座っている。まるで劇場のよう。山肌が目に近く、迫力の絶景が目の前にある。
本当は白馬大池でのんびりテント泊をしたかったけれど、白馬エリアは山小屋もテント場も完全予約制。天気の様子を見て山行きを決めることができない。自由じゃなければテントじゃない。来年こそ、せめてテント場くらいは開放してもらいたい。