エリック・ドルフィー、ローランド・カーク、サヒブ・シハブ、そしてユーセフ・ラティーフ。ドルフィーは別として、マルチリード奏者たちには傍流ゲテモノ感が漂う。サヒブ・シハブとユーセフ・ラティーフは、エキゾチックな名前にも原因がありそうだ。
たとえばカークはテナー、サヒブはバリトンに専念していれば、メインストリーマーとして今よりも高く評価されていたような気がしてならない。ユーセフ・ラティーフはもちろんテナー。
Louis Hayes
テナー奏者としてのユーセフ・ラティーフを聴くことができるのが、ルイ・ヘイズの初リーダー作。ここではテナーに専念し、味わい深いソロを聴かせる。
ナット・アダレイ、バリー・ハリスら渋いメンバーが揃った好盤だが、現在廃盤で入手出来ないようだ。残念ながら、今後再発されることも、ユーセフ・ラティーフがテナー奏者として再評価されることも、なさそうだ。