巨匠の風情

marc johnson shades of jade

この作品の素晴らしさをどう表現すればよいのだろう。
熱気や興奮とは縁遠いが、ヒンヤリしたECMサウンドではない。
小難しくはないが、メロディアスなわけでもない。
ジョン・スコフィールドのギターは抑え気味。
マーク・ジョンソンのベースも主張しすぎることはない。
テナーとピアノがゆったりとしたリズムの上を泳ぐように流れていく。

すべてが抑制されている。
ラストのベースソロは、まるでバッハのチェロソナタのよう。
知的で洗練されたマエストロの音楽。